夢浮橋⑯疑念
源氏物語 54帖 夢浮橋 薫28 匂宮29 浮舟23 中の君28明石中宮47母尼80代 妹尼50代↑横川僧都の↑ 夕霧にきた文を奪う雲井の雁源氏物語名場面⑦□一条御息所が病身を押して夕霧の*真意を知るべく手紙を書き送ると妻の雲居の雁が懸想文?と怪しんで夕霧の背後から素早く手紙を取り上げた。そのため夕霧が返事を書けないうちに御息所は彼を恨みながら亡くなった。...
View Article⑥春秋の争い
源氏物語名場面⑥ 春秋の争い 『源氏物語絵色紙帖 乙女 詞近衛信尹』 【春の御殿】の紫の上 【秋の御殿】の秋好中宮 京都国立博物館所蔵 《春秋論争は万葉の昔から》 中大兄皇子/天智天皇が中臣鎌子/藤原鎌足に命じ《春山の花の咲き誇る様子と秋山の彩り》を殿上人に競わせたとき額田王が最終的な判者として詠んだ歌 冬こもり 春さり来れば 鳴かざりし 鳥も来鳴きぬ咲かざりし 花も咲けれど 山を茂み...
View Article⑦末摘花
源氏物語名場面⑦ 末摘花容貌 すえつむはな 光源氏は早朝の雪明かりの中で*末摘花の類まれな容貌を初めて目の当たりにしてビックリ仰天! *末摘花故常陸宮の一人娘だが父没後、宮家は零落。今は荒れ果てた邸に年老いた女房たちと住んでいる。...
View Article⑩雨夜の品定め
源氏物語名場面⑩ 雨夜の品定め 雨夜の品定め■.◇五月雨の一夜、17歳になった源氏の部屋に親友で義兄の頭中将が訪ねてきた。頭中将が数多の女君たちから源氏宛の手紙を読もうと物色していると左馬頭さまのかみと藤式部丞とうしきぶのじょうが顔を見せた。若い源氏のほかは恋の手練ればかりである。いつしか女君たちの品評が始まった。 ◇ 口火を切ったのは左馬頭。...
View Article⑪雨夜 弐
源氏物語名場面⑪ 雨夜の品定め 弐 次は頭中将の深刻な話 「女は、*中の品の女が良い」 *中の品『源氏物語』の冒頭には藤壺宮、葵の上、六条御息所、悪役の弘徽殿女御ら〈上の品〉ばかりが登場する。同じく〈上の品〉の頭中将は〈中の品〉の女が人として面白いという。■特に定義はないが...
View Article⑫雨夜 参
、源氏物語名場面⑫ 雨夜の品定め 参 雨夜の品定め 参文渓画大東文化大学所蔵 上の絵を見て思い出したことがあります。源氏は人と話す時いつも寝そべるか家具等に凭れていたということです。■ 締めくくりは式部丞「私ごとき下々の者に皆様方に申し上げるような話題がございましょうか」 頭中将が「早く!」と促すので...
View Article⑬女楽四重奏
源氏物語名場面⑬ 女楽四重奏 女楽四重奏源氏は朱雀院の『五十の賀』に披露するため【六条院】《春の御殿》の寝殿において〈女楽四重奏〉の予行練習を催した。 女三宮/琴の琴 紫の上/和琴明石女御/筝の琴 明石の君/琵琶 源氏は兄朱雀院50歳の祝賀に備えて*女三宮に琴の琴を指南していた。...
View Article⑭朧月夜 壱
源氏物語名場面⑭ 朧月夜 壱 内裏御所 皇居 宮中 禁裏 禁中 大内□紫宸殿1 清涼殿2弘徽殿4 飛香舎/藤壺5 淑景舎/桐壺8■朧月夜は源氏の政敵右大臣の娘であり母桐壺更衣を苛め抜いて死に至らしめた弘徽殿女御の妹。すなわち母の仇の妹であり政治的に敵対している家の人間だ。◇...
View Article⑮朧月夜 弐
源氏物語名場面⑮ 朧月夜 弐 源氏と朧月夜の出会い 女は、源氏と分かって少しホッとした。 明け方、「らうたしと見給ふに、ほどなく明けゆけば―」 源氏が女を可愛いと御覧になっているうちにいまにも夜が明けようとしているので― 源氏「お名前は?お便りを差し上げます。まさか、これっきりと―」 女は妙に艶っぽく、 ○ うき身世に やがて消えなば 尋ねても 草の原をば 問はじとや思ふ...
View Article⑯朧月夜 参
源氏物語名場面 朧月夜⑯ 八重桜と朧月 *檜扇ひおうぎ 御帳台みちょうだい 源氏が言い終わらないうちに、女房たちが起き出して騒がしくなってきた。 二人は出逢った証拠として互いの*檜扇を交換して源氏は【弘徽殿】を退出する。 夏の暑い盛り...
View Article⑰朧月夜 肆
源氏物語名場面 朧月夜⑰ 肆 稲妻 御帳台 これほど恐ろしい気配の中での房事はあるまい。しかし二人とも危険な逢瀬であればあるほど燃えあがる性分のようだ。.こうして朧月夜は朱雀帝最愛の女性でありながら源氏にのめりこんでゆく。 具体的な描写こそないが『源氏物語』が官能的な女性を描くのは朧月夜が初...
View Article⑱朧月夜 伍
源氏物語名場面 朧月夜 伍 女房装束 御帳台 手引きしてきた女房は気が気でない。 雷が鳴り止み雨もやや小降りになった頃、右大臣が娘たちの部屋を見回っていた。 しかし屋根を叩く雨の音に紛れて朧月夜も源氏も右大臣の足音に気がつかなかった。 まもなく、右大臣が朧月夜の部屋に入ってきた。 御帳台に近づいて、...
View Article⑲朧月夜 陸
源氏物語名場面 朧月夜 陸 几帳 懐紙 男がいることに気付かれないようそっと御帳台を出た顔が火照っていて赤い。 右大臣は娘の顔が赤いのは病による発熱のせいだろうと思ったが、 「顔がずいぶん火照っているようだけどどうかしたのですか、*六の君」 *六の君/朧月夜は六女 目を落とすと娘の着物が、男物の紫の帯を引きずっている。 「何か、おかしい―」...
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