源氏物語名場面⑪
雨夜の品定め 弐
次は頭中将の深刻な話
「女は、*中の品の女が良い」
*中の品
『源氏物語』の冒頭には
藤壺宮、葵の上、六条御息所、悪役の
弘徽殿女御ら〈上の品〉ばかりが登場する。
同じく〈上の品〉の頭中将は
〈中の品〉の女が人として面白いという。
■
特に定義はないが
〈上の品〉は皇族及び大臣クラス
〈中の品〉は没落皇族や受領階級/国司
清少納言や紫式部ら
名だたる女流文学者は国司の娘
〈下の品〉は下級貴族
↑
当たらずと言えど遠からずだと思います
■
そう前置きして
頭中将
「上の品や下の品の女より
荒廃した邸に見目麗しい女が
ひっそりと暮らしている
そんな中の品の女が好ましい」
それから
*内縁の妻の話を切り出した。
「その女は
私の妻/弘徽殿女御の妹から脅
迫を受け続けていたようなのです。
そのうち
いたたまれなくなったのでしょう
私に知らせることもなく
何処かへ引っ越していたのです。
その女と娘が
姿を消してからずっと探して
きましたが今だに行方が知れません。
幼い娘が一緒なので尚更心配です。
―
今頃、どこで何をしているのやら―」
◇
姿を晦ました二人は
後日、それぞれ
源氏とヒロイン並みの関わりをもつ。
*内縁の妻/夕顔 4帖『夕顔』
*娘/玉鬘 22帖『玉鬘』
玉鬘が
男女を含めて最も
波瀾万丈な人生を送った!
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締めくくりは式部丞
「私ごとき
下々の者に皆様方に申し上げ
るような話題がございましょうか」
次回へ
第二帖『帚木』
数百人(国連)のジャニーズタレントが前社長
の毒牙にかかっていたのならほぼ全員に
声が掛かったのかもしれない。
自分の性的嗜好を満たす為
男性アイドルグループを立ち上げ
たのではないかとさえ思ってしまう。
この日本社会で
行われていた土俗的な通過儀礼。
「ここで耐えないとデビュー出来ないし
テレビに出演できないので―」