$ 0 0 源氏物語名場面⑤ 若紫との出会い後の紫の上 若紫を垣間見る光源氏歌川/安藤広重画国立国会図書館デジタルコレクション18の春源氏は病気療養のため北山/鞍馬山に滞在していた。散歩の道すがら夕暮れの霞に紛れてある僧房の家屋や庭先を小柴垣越しに垣間見ていると祖母らしい上品な尼君の方へ一人の少女が泣きべそをかきながら駆けて来た。その可愛らしさは、他の少女たちとはまるで違う。成長した暁の麗しい姿が目に浮かぶようだ。何より秘かに恋い慕っている藤壺宮の面影がある。 5帖『若紫』