源氏物語名場面⑭
朧月夜 壱
内裏
御所 皇居 宮中 禁裏 禁中 大内
□
紫宸殿1 清涼殿2
弘徽殿4 飛香舎/藤壺5 淑景舎/桐壺8
■
朧月夜は
源氏の政敵右大臣の娘であり
母桐壺更衣を苛め抜いて
死に至らしめた弘徽殿女御の妹。
すなわち
母の仇の妹であり
政治的に敵対している家の人間だ。
◇
【紫宸殿1】で催された《花の宴》が終わり
源氏が月明かりの下、ほろ酔い気分で
恋しい藤壺のいる【飛香舎/藤壺5】
の辺りを歩いているうち
【弘徽殿4】に迷い込んでしまった。
すると
向こうから若い女が
古歌を口ずさみながらやって来る。
「朧月夜に似るものなし♪」
朧月夜に優るものはないわ♪
源氏は
微笑して女の袖を掴んで抱き上げた。
「あらまぁ、どなたですか」
ずいぶん気丈だが声は震えている。
源氏
○深き夜の あはれを知るも 入る月の
おぼろけならぬ 契りとぞ思ふ
夜更けに山の端に入る月の情趣に魅かれて
古歌を口ずさむ貴女に逢えたのは
前世からの浅からぬ縁があるからですよ
「私を咎める人など
都中を探してもいません。
人を呼んでも何にもなりませんよ」
女は源氏だと分かって少しホッとした。
第八帖『花宴』
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