いにしえに迷う④コロッセウム
コロッセウム ローマに残る古代ローマ帝政期の円形闘技場。西暦80年頃に完成。内部は4階造りで、高さ48.5m。 約5万人を収容する階段状観覧席が、放射状に設けられている。 人々と皇帝は、剣闘士と剣闘士あるいは猛獣と剣闘士との血みどろの戦いを楽しんだ。 突然、ちっぽけな私を押し潰すように、眼前に黒い巨大 な物体が姿を現した。 黒々とした大きな塊が前方に立ちはだかり、異郷人を...
View Articleいにしえに迷う⑤西の京
唐招提寺奈良市五条町にある律宗総本山。本尊は、盧舎那仏るしゃなぶつ 756(天平勝宝8)年、聖武・孝謙両上皇の勅願により来朝した唐僧・鑑真和上がんじんわじょうが建立した。 『金堂』、『講堂』、『経蔵・宝蔵』は奈良時代、『鼓楼』は鎌倉時代の建物で、各々何度か修補を経ているが、創建当初の姿をよく伝え、国宝に指定されている。世界遺産 あまり広くない境内の菩提樹の下に、古色蒼然とした...
View Articleいにしえに迷う⑥落慶法要
大池から眺める薬師寺左から 金堂 西塔 東塔 『東塔』は、薬師寺伽藍唯一の創建時の遺構奈良市西ノ京にある法相宗の大本山。南都七大寺の一つ。 天武9(680) 年、天武天皇が皇后(のちの持統天皇)の病気平癒を祈念して、高市郡岡本(藤原京)に創建した(現在の本薬師寺跡)。 養老2 (718) 年、平城京造営に伴い現在地に移転。 途中で夕食をとり、完成直後の新金堂で白鳳の傑作、...
View Articleいにしえに迷う⑦夜の浅茅ケ原
奈良県のHPから 興福寺五重塔の輪郭を左に見たあと、春日大社表参道をそのまま進めば、迷うことはなかったが、近道の真っ暗な浅茅ケ原に踏み込んだから、『いにしえに迷った』のでした。 目的地の新薬師寺は、案内マップの右上辺にあります。 荒涼とした広い境内には、木枯らしが音を立てて 吹き荒れている。 ひどく疲れているが、奈良盆地のはずれ、新薬師寺 まで、約5㌔の道のりを、帰らなければならない。...
View Articleいにしえに迷う⑧幻影
浅茅ケ原 春日大社一の鳥居あたりのなだらかな丘陵地帯in奈良公園 〇 春日野の 浅茅が原に 遅れいて 時ぞともなし わが恋ふらくは 万葉集 (作者不詳) 春日野の浅茅が原に一人残されていて絶える時はありません。私があなたを想うことは。 方向を見失ったのは、それから無難な春日大社表参道 をそれて、何度か訪れている安心感から、深夜の...
View Article玉鬘⑭乳母と右近
二十二帖 玉鬘 光源氏.太政大臣 35歳4月~10月玉鬘 21歳 京・九条 映画 『源氏物語 千年の謎』 2011年 光源氏と同衾していた夕顔(芦名 星)に襲いかかる、嫉妬に狂った六条御息所(田中麗奈)の生霊。 死者の霊が【死霊】、生者の霊魂が肉体を離れて飛び回る霊が【生霊】。 光源氏 夕顔 玉鬘大宰少弐 乳母 豊後介 三条、...
View Article玉鬘⑮思い出話
二十二帖 玉鬘 光源氏.太政大臣 35歳4月~10月玉鬘 21歳 京・九条 長谷寺【本尊】 十一面観世音菩薩立像 奈良県桜井市初瀬にある真言宗豊山派総本山日本有数の観音霊場 『花の御寺』入山時間8:30~17:00(4月~9月)9:00~17:00(10月~11月、3月)9:00~16:30(12月~2月)※牡丹まつり期間等時間延長あり入山料金大人:500円中・高校生:500円...
View Article玉鬘⑯女房たち
二十二帖 玉鬘 光源氏.太政大臣 35歳4月~10月玉鬘 21歳 京・九条 紫の上 風俗博物館 光源氏 光源氏 紫の上 玉鬘 乳母右近は夕顔の侍女。夕顔の死後、光源氏→紫の上に仕える 乳母たちは三日間参籠する予定だったので、翌朝、右近は互いの連絡先を知らせ合ってから先に都へ帰った。...
View Article玉鬘⑰器量比べ
二十二帖 玉鬘 光源氏.太政大臣 35歳4月~10月玉鬘 21歳 京・九条 映画『新源氏物語』紫の上/若尾文子 光源氏/市川雷蔵 光源氏 紫の上 内大臣(頭中将) 玉鬘 夕顔 右近は夕顔の侍女。夕顔の死後、光源氏→紫の上に仕えた...
View Article玉鬘⑱身の振り方
二十二帖 玉鬘 光源氏.太政大臣 35歳4月~10月玉鬘 21歳 京・九条 六条院全景 風俗博物館 手前右:春の御殿 源氏と紫の上、明石の姫君の住居手前左:秋の御殿 秋好中宮の住居(故六条御息所の住居跡)奥の右:夏の御殿 花散里と夕霧の住居。東の対に玉鬘奥の左:冬の御殿 明石の君の住居 三稜 みくりカヤツリグサ科の抽水性多年草。薬用植物ウキヤガラの別称...
View Article玉鬘⑲忘れえぬ恋
二十二帖 玉鬘 光源氏.太政大臣 35歳4月~10月玉鬘 21歳 京・九条 六条院全景 風俗博物館 手前右:春の御殿 源氏と紫の上、明石の姫君の住居手前左:秋の御殿 秋好中宮の住居(故六条御息所の住居跡)奥の右:夏の御殿 花散里と夕霧の住居。東の対に玉鬘奥の左:冬の御殿 明石の君の住居 (寝殿造りではない) 光源氏 紫の上 内大臣/太政大臣 夕顔玉鬘 秋好中宮 花散里...
View Article玉鬘⑳六条院へ
二十二帖 玉鬘 光源氏.太政大臣 35歳4~10月紫の上 27歳玉鬘 21歳 京・九条→六条院 六条院平面図 風俗博物館 東南:春の御殿 源氏と紫の上、明石の姫君の住居西南:秋の御殿 秋好中宮の住居(故六条御息所の住居跡)東北:夏の御殿 花散里と夕霧の住居。東の対に玉鬘西北:冬の御殿 明石の君の住居 (寝殿造りでない)...
View Article玉鬘21花散里
二十二帖 玉鬘 光源氏.太政大臣 35歳4~10月紫の上 27歳玉鬘 21歳 六条院 『夏の御殿』 徳川三代将軍・家光により寄進された渉成園は東本願寺の飛地境内で『六条院』の跡地とされる。 玉鬘の母・夕顔は『河原院』で六条御息所の生霊に取り殺された。 源氏は玉鬘を自分の「実の娘」ということにして花散里に託した。...
View Article玉鬘22源氏と玉鬘
二十二帖 玉鬘 光源氏.太政大臣 35歳4~10月紫の上 27歳玉鬘 21歳 六条院 『夏の御殿』 大殿油おおと(の)あぶら宮中や貴族の邸宅でともした油のともし火 妻戸つまど両開き、観音開きの戸 几帳 きちょう 寝殿造りの室内調度で間仕切りや目隠しに使った。 土居 つちい という台の上に2本の柱を立てて横木をわたし、それに夏は*生絹 すずし 冬は*練絹ねりぎぬ...
View Article玉鬘23恋ひわたる
二十二帖 玉鬘 光源氏.太政大臣 35歳4~10月紫の上 27歳玉鬘 21歳 六条院 『夏の御殿』 紫の上が身に着けた十二単装束葡萄染色と今様色で紫の上の高貴な位がわかる 六条院の春2017年1月『東京国際フォーラム』のロビーに平安王朝の雅な世界が六条院の「様子模型」で具現されたそうです。 模型は、京都市の『風俗博物館』の提供だと思います。...
View Article玉鬘24豊後介
二十二帖 玉鬘 光源氏.太政大臣 35歳紫の上27 玉鬘 21 夕霧中将14 ほかに、空蝉と末摘花は、『六条院』の前の光源氏の住居『二条院』で暮らしている。 光源氏 紫の上 夕霧 玉鬘 頭中将 右近 豊後介 女三宮 地位からすると、光源氏や頭中将が最終的に上りつめた系図になっています。...
View Article玉鬘25衣配り
二十二帖 玉鬘 光源氏.太政大臣 35歳紫の上27 夕霧中将14 玉鬘 21 衣配りきぬくばり光源氏35歳の年の暮れ、秋に落成した六條院の『春の御殿』にて。 源氏は各御殿に住まわせている女君たちに正月用の晴れ装束を紫の上とともに調えていた。 源氏が紫の上のために選んだ十二単装束。今風の色合いで葡萄染めの紅梅模様。紫の上の高貴な位を示している。 その年の暮れ。...
View Article玉鬘26対抗心
二十二帖 玉鬘 光源氏.太政大臣35 紫の上27明石の君26 夕霧中将14 玉鬘 21 光源氏と明石の君が描かれた「絵馬」【明石観光協会】紫の上は、明石の君を恋のライバル視している。「光君は明石の君にどんな装束を選ばれるか」気になって仕方がない。 花散里には薄藍色に紅を添えたもの、玉鬘へは紅に山吹の花をあしらった意匠の装束を選んだ。...
View Article初音①新春
二十三帖 初音 光源氏.太政大臣36 紫の上28 玉鬘24明石の君:27 明石の姫君:8 夕霧中将15 花散里22 歯固めの儀「歯」は「齢よわい」のことで、人の「年齢」正月三が日にさまざまな物を食べて歯を固め、長寿を祈る行事。風俗博物館 京都市 年の改まった元旦、心なしか高くなった空は雲ひとつなくうららかに晴れわたっている。...
View Article初音➁年始回り
二十三帖 初音 光源氏.太政大臣36 紫の上28 玉鬘24明石の君:27 明石の姫君:8 夕霧中将15 花散里22 『小松引き』をする*女童 平安時代、正月最初の子の日に、野山に出かけ、小松を引き抜いて長寿を願った行事。松は長寿の木だから、小松を根引きしてあやかろうとした。『風俗博物館』 京都市 女房たちはまさかのことに驚いて、慌てて身づくろいをした。...
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