松風⑦老いの涙
光源氏栄華の象徴六条院跡 元は六条御息所邸源融の六条河原院跡 明石の君関連系図故・中務宮なかつかさのみや 尼君 明石入道 明石の君 光源氏 姫君 東本願寺の別邸 渉成園しょうせいえん//枳殻邸きこくてい ・京都駅から徒歩約12分徳川家光が、東本願寺に飛地別邸として寄進した。 光源氏のモデルのひとり、源融とおるが営んだ『六条河原院』の旧蹟と伝えられている。...
View Article松風⑧大堰の館へ
光源氏の主なモデルたち 在原行平 818~893年 在原業平の実兄。 月岡芳年画 「中納言行平朝臣左遷須磨浦逢村雨松風ニ蜑戯図」国会図書館デジタルコレクション流謫の地・須磨で、松風・村雨姉妹と恋仲に。 左大臣源融とおる 822~895年嵯峨天皇の十二男。 『源氏物語』では、融ゆかりの故地が光源氏の土地や建物に擬せられている。 例. 六条河原院→(六条院)→渉成園...
View Article松風⑨松風
光源氏を演じた俳優たち① 長谷川一夫 藤壺/木暮実千代映画『源氏物語』 初の映像化作品 1951年 市川雷蔵 葵の上/若尾文子 六条御息所/中田康子 映画『新源氏物語』 1961年 琵琶 琴 和琴 箏日本で、「こと」と呼ばれる楽器は5種類。 ①琴(きん) ②箏(そう) ③和琴(わごん) ④一絃琴...
View Article松風⑩桂の院
光源氏を演じた俳優たち② 沢田研二 八千草薫/桐壺更衣と藤壺 二役TBSテレビドラマ 『源氏物語』 1981年 東山紀之 青年期TBSテレビドラマ 『源氏物語』 1991年 片岡孝夫/仁左衛門 壮年期 ◆ ◇ ◆ ◇ ◆...
View Article松風⑪再会
光源氏を演じた俳優たち③ 光源氏/天海祐希 紫の上/常盤貴子 藤壺/高島礼子映画『千年の恋』 2001年 生田斗真映画『源氏物語 千年の謎』 2011年 狩衣かりぎぬ 平安時代以降の公家の普段着。もともとは庶民が狩の時に着用したので、この名前がついた。直衣 のうし 平安時代以降の天皇・皇太子・親王および公家の平常服。 ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇...
View Article松風⑫姫君
平安京~大内裏~内裏 平安京 794~1869年 桓武天皇の延暦13/794年から平清盛の福原遷都(治承4/1180年)をのぞいて、明治2/1869年の東京遷都まで1000年あまりの都。 大内裏 /宮城【内裏】を中心として、政府諸官庁を配置した。 いまの東京の、皇居~永田町~霞が関界隈に相当。 内裏 だいり 帝の私的な生活区域。 南北約300m...
View Article松風⑬源氏と娘
光源氏の引っ越し ①母の実家で誕生 (母と祖母が死去)→②内裏の淑景舎=桐壺→③二条院 (母里を増築)→④六条院 (六条御息所の旧邸を増築)約3年間は、『須磨』それから『明石』で暮らした。 母の実家のち二条院桐壺更衣の実家で誕生 → 内裏の淑景舎しげいしゃ=桐壺 →二条院/母里を桐壺帝が増改築 → 六条院/六条御息所の旧邸を増改築 淑景舎しげいしゃ = 桐壺 右列の上から2つ目 六条院...
View Article松風⑭手紙
王朝女流作家と地方生活① 周防国府址国衙こくが≒県庁 山口県防府市国衙清少納言は父・清原元輔が「周防守すおうのかみ」として赴任したときに同行、4年間を『周防国』で過ごしたが、都への手紙の中で、「田舎には文化の香りがない」と腐している。 清少納言 康保3/966年頃~万寿2/1025年頃時の権力者・藤原道隆の娘、定子中宮に仕えた。...
View Article松風⑮紫の上
王朝女流歌人と作家の地方生活② 和泉式部 天元元年/978年頃~没年不詳【和泉式部公園】 佐賀県嬉野市嬉野市で生まれ、9歳まで過ごしたとも伝えられている。(生誕地候補が数か所ある) 長保元年/999年頃に和泉守・橘道貞の妻となり、和泉国 (大阪府和泉市) に赴任。女房名「和泉式部」は、夫の任国と父の官名を合わせたもの。...
View Article薄雲①明石の姫君
第十九帖 『薄雲』 光源氏の内大臣時代 31歳冬~32歳秋 光源氏の子供たち 二男一女 風俗博物館内裏 だいり冷泉院 母は、藤壺の宮 / 夕霧 母は、葵の上冷泉院と夕霧は、冷泉院が源氏の息子であることを知らない。 二条院養母の紫の上と明石の姫君 実母は、明石の君 京都盆地...
View Article薄雲②尼君
第十九帖 『薄雲』 光源氏内大臣時代 31歳冬~32歳秋 二条東院 / 寝殿造平面図光源氏が若いころ関わりのあった女君たちのうち、いまは恵まれていない者を招いて住まわせるために建てた。 『薄雲うすぐも』関連系図光源氏31歳 紫の上23 冷泉帝13 秋好=梅壺女御22 明石の君22 明石の姫君3...
View Article薄雲③養女
第十九帖 『薄雲』 光源氏内大臣時代 31歳冬~32歳秋 女房装束//十二単平安時代、朝廷の「後宮」に仕えた女房の服装。国宝『源氏物語絵巻』復元模写 『徳川美術館』所蔵 名古屋市 立烏帽子 たてえぼし ・頭部の峰を高く立てたままにして折り曲げない 烏帽子(烏色のかぶりもの)。 檜扇 ひおうぎ ヒノキの薄板20〜30枚をつづり合わせた板扇直衣 のうし...
View Article薄雲④二条院へ
第十九帖 『薄雲』 光源氏内大臣時代 31歳冬~32歳秋 女車/女房車 女性が乗る牛車 網代車 あじろぐるま竹または檜の薄板の網代で屋形を覆い、物見/窓を設けた牛車。摂政・関白・大臣・納言なごん・大将などは略式用に使い四・五位、中・少将、侍従などは常用とした。 ◆ ◇ ◆ ◇ ◆...
View Article薄雲➄養母
第十九帖 『薄雲』 光源氏内大臣時代 31歳冬~32歳秋 寝殿造の平面図 【寝殿】は素木造しらきづくりで、柱は丸柱。正面中央には『木階もくかい』がつけられ、『階隠はしかくし』が設けられた。 『母屋』には壁で仕切られた閉鎖的な『塗籠ぬりごめ』が設けられ主人の寝所とした。【寝殿】の名は中国の『正寝せいしん』に由来し、寝所を意味したものではない。...
View Article薄雲⑥袴着の祝
第十九帖 『薄雲』 光源氏内大臣時代 31歳冬~32歳秋 二条院明石の姫君の【袴着はかまぎ】が執り行われた。左:紫の上 右:光源氏京都市【風俗博物館】 『明石の姫君の袴着』展示 ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ 幼い姫君の寂しげな表情を見るたびに、紫の上に仕えている女房たちは噂しあい残念におもった。...
View Article薄雲⑦太政大臣、逝去
第十九帖 『薄雲』 光源氏内大臣時代 31歳冬~32歳秋太政官制トップの「太政大臣」と「内大臣」は常設ではない。 「内大臣」は、「右大臣」の次。 ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ 【大堰の館】では、明石の君が娘を手放したことを今さらながらに悔やみ、身分の低いわが身の不幸を嘆いていた。...
View Article薄雲⑧あの夜
第十九帖 『薄雲』光源氏内大臣時代 31歳冬~32歳秋 光源氏 女院/藤壺尼宮 冷泉帝桐壺院 葵の上 太政大臣 権中納言/頭中将 ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ 政治向きのことは太政大臣に頼りきりであった源氏は、死別の悲しみのほかに、内大臣としての責任が重くなることを痛感していた。 その年は世の中が騒然として、不可思議な現象が次々に起きた。...
View Article薄雲➈藤壺尼宮、崩御
第十九帖 薄雲光源氏内大臣時代 31歳冬~32歳秋 几帳 きちょう 二本のT字型の柱に帳(薄絹)を下げた間仕切り。風や視線を遮るとともに装飾とした。 ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ 源氏は思いもよらなかった藤壺尼宮の重篤の知らせに驚き、取るものも取り敢えず見舞いに訪れた。 几帳の前で泣いている女房たちに尼宮の容体をたずねた。...
View Article薄雲➉司召の除目
第十九帖 『薄雲』光源氏内大臣時代 31歳冬~32歳秋 司召の除目つかさめしのじもく 在京の官吏を任命する儀式。 風俗博物館・京都市地方の役人を任命する儀式は、県召あがためし ◆ ◇ ◆ ◇ ◆...
View Article薄雲⑪秘密をだれが
第十九帖 薄雲光源氏内大臣時代 31歳冬~32歳秋 光源氏31歳 紫の上23 朱雀院34 女院/藤壺尼宮36 冷泉帝13 秋好/梅壺女御22 権中納言/頭中将36 ◆ ◇ ◆ ◇ ◆...
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