第十九帖 薄雲
光源氏内大臣時代 31歳冬~32歳秋
几帳 きちょう
二本のT字型の柱に帳(薄絹)を下げた間仕切り。
風や視線を遮るとともに装飾とした。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
源氏は思いもよらなかった藤壺尼宮の重篤の知らせに驚き、取るものも取り敢えず見舞いに訪れた。
几帳の前で泣いている女房たちに尼宮の容体をたずねた。
「ここ数か月ご気分がすぐれなかったのに、お勤めを怠らずなさった疲労が積もってますます衰弱されたところに、最近は柑子もお口にされなくなりました」
几帳の向こうから、尼宮の震えるような微かな声が聞こえてくる。
「故桐壺院のご遺言どおり、帝のご後見をしてくださっていることを心から感謝しておりました。
何かの機会に、お礼を申し上げようと思っていたのですがー」
「つい先日、太政大臣がお隠れになって、この世の無常がしみじみ身に沁みておりましたのに、尼宮もこのように病に伏せておられますと、心がとり乱して、私の命ものこり少ないような気がいたします」
源氏が几帳ごしに静かに語りかけているうちに、藤壺尼宮は燈火が消えるように亡くなってしまった。
あの時から、尼宮は息子である冷泉帝を守るためだけに生きてきた
幼いころから片時も源氏のこころを去ることのなかった永遠の女性との、永遠の別れである。
四十九日の法要が済んだころ、母后のころから仕えていた比叡の夜居僧都が、人目のない頃合いを見計らって、冷泉帝に、亡き藤壺尼宮が生涯をかけて守ってきた『出生の秘密』を打ち明けた。
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政策協定書10項目
次の10項目が、小池氏が民主党出身者に突き付けた【踏み絵】。
政治の根幹をなす②と④と➄をはじめ、 議員だったときの主張とは正反対の政策があります。
①党綱領を支持し「寛容な改革保守政党」を目指す
②安保法制は憲法に則り適切に運用。不断の見直しを行い現実的な安保政策を支持
③税金の有効活用(ワイズ・スペンディング)の徹底
④憲法改正支持
➄
10%への引き上げ凍結容認⑥外国人への地方参政権付与反対
⑦政党支部の企業団体献金禁止
⑧党の公約順守
➈党への資金提供
➉希望の党が選挙協力する政党への批判禁止
『希望の党』に入党した元 の議員たちは、【踏み絵】を踏んだのです。
何のために政治家になったのでしょうね。
一言でいえば、彼らは当選するために恥も外聞もかなぐり捨てた。
政治家以前に、自分の利益のためにはいつでも言い分を変える、「人」として信用できない連中かも知れません。
今後、彼らが国会論戦で何かをもっともらしく主張しても、「こいつは、ニセモノだ」と白けてしまうでしょう。
それにしても、党の議員総会で、「『 』の理念を新しい器で実現できるので、全員で『希望の党』に移ろう」旨の演説をした前原誠司氏の罪は重い。
幾つもの政党を渡り歩いてきた策士の小池百合子さんからすれば、前原氏は赤子の手を捻るような好人物なのでしょう。
『都民ファースト』や『希望の党』は小池独裁で、ブラックボックス化がはなはだしい。
議員たちの「発言や行動の自由」を制限している