第二十一帖 乙女
光源氏の太政大臣時代 33歳4月~35歳10月
紫の上 25~27 夕霧 12~14
雲居の雁 14~16 冷泉帝 15~17 秋好中宮 24~26
龍田姫 たつたひめ
秋の造化を司どる女神
あざやかな紅葉を思わせる緋の色と
黄金色の稲穂の錦をまとった妙齢の女神
秋の季語
千早振る 神代もきかず 龍田川
から紅に 水くくるとは 在原業平
春にもっとも美しく咲き匂う木々や草花を植えている源氏と紫の上の「春の町」は、引っ越してきた秋の彼岸頃には千紫万紅の美の競演とはいかないが、それはそれで単色に近い得もいわれぬ趣がある。
九月にはいると、あちらこちらで秋の草花が咲き乱れ、樹木がみごとに紅葉した。
都の野山はみごとな錦秋で彩られた。
秋好中宮の住む「秋の町」の庭先は、時宜を得て、さながら色鮮やかな錦を広げたように美しい。
ある日の夕暮れ、一陣の風が『六条院』を吹き抜けた。
秋好中宮は、上等な箱の蓋に色とりどりの花や紅葉に手紙を添えて、「春の町」の紫の上に届けた。
○ 心から 春まつ園は わが宿の
紅葉を風の つてにだに見よ
紫の上さまが心からお好きな「春の町」のお庭は、さぞかし物寂しいことでございましょう。
せめて、こちらの紅葉を一陣の風のたよりにでも御覧くださいませ。
紫の上は、中宮から届けられた箱の蓋に苔を敷いて、その上に岩と五葉の松に見立てたモノを置いた。
そして、五葉の松の枝に返歌を結んだ。
○ 風に散る 紅葉は軽し 春の色を
岩根の松に かけてこそ見め
風に散る紅葉は頼りないものです。
春の色を、この岩に根をはった常磐の松の緑に託して御覧ください。
普段はおっとりしている紫の上が意外に機転が利くことに、女房たちは感心しきりである。
その様子を見ていた源氏が、それとなく紫の上をたしなめた。
「中宮の紅葉の歌は、なかなか面白いですね。
あなたの返歌も当意即妙で機転が利いていますが、今は「秋」です。
紅葉をけなせば、秋の女神の龍田姫はどう思われるでしょう。
ここは一歩退いて、「春」の花の盛りに言い返しましょう」
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