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Clik here to view.太政官制
トップの「太政大臣」(江戸期における大老に相当)と、光源氏がついた「内大臣」は常設ではない。
大臣の娘は「女御」、大納言の娘は「更衣」として入内する。
更衣は、中宮(皇后)になれない。
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Clik here to view. 元服/加冠の儀
桐壺帝の御前で、後見人の左大臣が、14歳の光源氏に冠をかぶせている。
同日、源氏は3歳年上の左大臣の娘・葵の上と結婚した。
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当ページ関連系図
光源氏 紫の上 朱雀帝 明石の君 東宮
故・桐壺院 弘徽殿大后 故・右大臣 藤壺の尼宮
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
うつむいている朧月夜の頬から、きれいな涙の粒がとめどもなくこぼれ落ちている。
たしかに、源氏は容姿や身のこなしなどため息が出るほど優雅な男だが、それほど深く愛してはくれなかった。
その辺のことを改めて思いかえすと、三年前の出来事が悔やまれてくる。
「若気の至りであのような事件を引き起こしてしまい、源氏の君にまで迷惑をかけてしまった」
・朱雀帝最愛の朧月夜が源氏と寝ているところを、当時権勢を誇っていた父・右大臣に見つかって源氏の須磨下りにつながる
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翌年2月の初め、東宮の「元服の儀」が執り行われた。
11歳になる光り輝やく美少年は、源氏と瓜二つ。
そんな東宮を、世間の人々は素晴らしいことと喜び称賛しているが、母親の藤壺尼宮は常にはらはらしながら見守っていた。
いつなんどき、誰かが、源氏ともども墓場まで持っていかねばならない「秘密」に気が付かないとも限らない。
もし宮中や世間にその「秘密」が知れたら、それこそ蜂の巣をつついたような騒ぎになろう。
もちろん、三人とも身の破滅である。
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同じ月の20日過ぎに突然、朱雀帝は近いうちに東宮に譲位する旨を発表した。
「生前譲位(退位)」の意思表明である。
このところ大きな問題になっている今上天皇のやわらかな「意思表明」とちがって、100%実現したようだ。
朱雀帝は太上天皇(上皇)となり、朱雀院と呼ばれる。
東宮が即位して、帝(冷泉帝)となった。
あまりに急な展開に慌てふためく弘徽殿大后を、帝がやさしく慰める。
「わたしの立場は変わりますが、これからゆっくり母上とお話しすることができます」
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新東宮には、承香殿女御の皇子が立った。
そのころから、世の中の空気が変わって、なにかと華やかな雰囲気になった。
源氏は、内大臣に昇った。
左・右大臣の席が空いていないゆえ、員外の内大臣として加わったのである。
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最高位の摂政太政大臣にという話もあったが、源氏は、
「私はまだその任ではありません」と辞退した。
平安朝の生活と文学 (ちくま学芸文庫)/筑摩書房
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