岡辺の館跡 神戸・西区
先般、雨まじりの暴風が吹き荒れたとき以来、入道の娘は高潮を恐れて磯にほど近い「浜辺の館」から、山麓にたつ「岡辺の館」に移り住んでいる 岡辺の館へ
明石入道に導かれて、惟光とともに娘の館へ向かう光源氏
入道は娘との婚姻を願い、娘の琴の音を聴いてほしいと源氏を誘った 女房装束 ・夏の直衣
後宮に仕える女房の服装 ・上流貴族の平服 半蔀車(はじとみぐるま)
牛車(ぎっしゃ)の一種。上皇・摂関・大臣・大将が使用
宇治市源氏物語ミュージアム
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
しかし、源氏のほうから娘のもとへ出かける気はないようだ。
入道の娘も、また然り。
「明石の娘たちの中には一時的に都から下ってきた方の甘言に乗せられて深い仲になることもあるが、どうせ人並みに扱ってはくださるまい。
わたしは、つらい物思いの種を残すようなことはしたくない。
両親は、当てにならないことを頼りに高望みをしている」
あれこれ考えを巡らす、
「源氏の君とお手紙のやり取りさせていただいているだけでも幸せなこと。
長年うわさに聞いていた美しいお姿を拝見したいと思っていたが、まさか明石に住まわれることになるとは。
遠くからでもお姿を拝見することができ、また名手でいられる琴の音を聴くことができた。
しかも、わたしに関心をお寄せいただいている。
海女たちの中に混じって暮らしている身にとっては望外の喜び」
そんなことを思うと、ますます気後れがして源氏の側近くになどとても行けない。
両親は、やっと長年の念願が叶うと喜ぶ一方
「おふたりを会わせて、もし人並みに扱ってくださらなかったら娘はどんなに悲しく辛い思いをするだろう」
想像するだに、胸がかきむしられる。
「源氏の君がどれほど立派な方であろうと、とても耐えらない。
目に見えない仏や神を信じて、君のお気持ちや娘の運命が分からないままに事を運んできた報いだ」
今さらに思い悩んでいる。
源氏は、
「明石の浦の波の音に合わせて、ぜひとも入道の娘の琴の音色を聴きたいものだ。せっかくの秋の宵だから」
などと、常々話していた。
入道は吉日を調べて、娘の部屋を輝くばかりに飾り立てた。
そして、明るい十三夜の月が山の端を離れた時分に、入道は源氏に、「あたら夜の」と古歌の初句だけを詠んだ。
〇 あたら夜の 月と花とを 同じくは 心知れらむ 人に見せばや
明けるのが惜しいような夜の、美しい月と花を、どうせなら情趣がわかる人に見せたいものです
「わが家の花をご覧下さい」といいたいのだ。
源氏は、「入道は変に風流ぶっている」と思いながら直衣に着替えて身なりを整え、夜が更けるのを待って出かけた。
入道は最高級の牛車を用意したが、源氏は仰々しいからと馬にした。
お供は、入道と因縁のある吉清ではなく、惟光である。
岡辺の館は、山寄りの少し奥まった所にあった。
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いまの「NHK会長」と「日本銀行総裁」そして「内閣法制局長官(通称/法の番人)」のトップ人事に、共通することがあります。
それは、どういうことでしょう。
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安倍政権が自分たちに異を唱える人物を更迭して、意のままになる「従順なポチ」をトップに据えていることです。
このことは、先の『報道ステーション/古舘伊知郎』と『クローズアップ現代/国谷裕子』、『NEWS23/岸井成格』ら骨のあるキャスターたちが「同時降板」し、多くが無難な局アナに替わったことを想起します。
安倍官邸が直接、テレビ局の上層部に指示したというよりも、局側が権力の意向を忖度した結果と言われています。
「報道の自由度」ランキングが、目に見えて下がり続けるはずです。
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「報道の自由度」が下がるということは、「国民の知る権利」が侵されるということ。
上のグラフを見るまでもなく、ヒトラーに憧れているのかどうかは知りませんが、安倍晋三という男の体質が分かります。
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よほど考えて投票しないと、いずれ自分で自分の首を絞めることになります。
選挙戦に入って以来、安倍さんは「憲法」のことに触れなくなったでしょ。ナゼ?
安倍政権の公約破りの消費増税再延期で社会保障費が大幅に削られるところに、内閣の年金運用の失敗で5兆円(一説には10兆円)もの損失を出している。
このことは、「参院選後」に公表すると
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明石⑳岡辺の館へ
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