明石入道関連系図
光源氏と明石の君は、「はとこ」にあたる
娘は、東宮(後の冷泉帝)妃として入内。明石中宮
極楽浄土
地獄
世界遺産平等院鳳凰堂
地上に出現した極楽浄土 京都・宇治市
紫式部『源氏物語』のスポンサー藤原道長の長男、藤原頼通が建立
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昼・夜六時の勤行時には、私自身の極楽往生の願いとともに、いやそれ以上に、
『娘に高い望みを叶えさせてください』と祈っております。
私は前世の宿縁に恵まれず、ご覧のように下賤な者に成り果てましたが、父は大臣の位を保っておりました。
私には宮廷生活がなんとも窮屈で、自ら受領となり明石に下ってきたのです。
・受領(ずりょう 知事) 中流貴族
任地に赴かない「遙任」国司に対し、任国に行って実務をとる国司
明石入道もそうだが、経済的には恵まれることが多い。
ちなみに清少納言や紫式部、和泉式部などの、名だたる平安女流文学者はことごとく受領階級出身である。
入道は自らの意思で上流貴族の地位を捨てて中流に下ったが、いざ娘が生まれると子孫の行く末が心配になった。
それゆえ、都の貴婦人にもヒケを取らないほど優れている娘を、ぜがひでも上流に嫁がせたいと願っている。
そこで、目をつけたのが光源氏。
少しでも条件のいい家に嫁いでほしいのは普遍的な親心ではあろう。
後日、娘のうんだ孫娘は中宮になる。
入道の作戦は大成功だった。
しかし娘が生まれた頃から、このままでは子孫が落ちぶれる一方であろうと心配になりました。
親の欲目かもしれませんが、娘は生まれた時からとても聡明で気品もあり、末頼もしく思っております。
何としても都の高貴な方に差し上げたいと願っておりますが、田舎に住んでいるとなかなかそういう機会に恵まれません。
それゆえ、日ごろから娘に申しつけておりました。
「中流の男と結婚するくらいなら、海に身を投げなさい」
入道は涙を拭っている。
「娘は、そのつもりでおります」
「『海に身を投げなさい』とは、入道も妙なことをいわれる」
源氏はおかしく思いながらも、自身いろいろと悩んでる時なので目頭を熱くして聞いていた。
「無実の罪によって、それまで思いも寄らなかった須磨や明石で過ごしていることの理由が分からなかったのですが、今夜のお話を伺って、前世からの宿縁だったのだと得心しました。
どうして、今までお話してくださらなかったのですか。
そのような姫がおられると(良清に)聞いてはいましたが、流罪の身ゆえ相手にしてはくださらないだろうと思っていました。
それでは、姫のところへ案内してくださるのですね。
心細いひとり寝の慰めにも」
入道は、うれしかった。
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バラク・オバマと安倍晋三、残念ながら政治家としての「格」が違いすぎる。
世界の指導者と、あまり賢くない島国の権勢家三代目。
日本と事情が違うのかもしれないが、韓国の被爆者団体は、「謝罪しろ!!賠償しろ!!」と
声高に叫んでいた。彼我の国民性を思う
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明石⑭受領階級
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