東経135度 日本標準時・子午線の真上に建っている
左奥の塔は、子午線表示柱。通称「トンボの標識」
明石入道関連系図
御帳(台)/みちょうだい
天蓋付きのベッド。畳2枚ほどの台の上に4本の柱を立て、天井を張り四方に帳を垂らした
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
心惹かれないでもない。
明石入道は遠慮して、めったに源氏の部屋を訪れなかった。
本音では、毎日でも顔を合わせて、できるだけ早く娘のことを切りだしたいところだが、なかなかできるものではない。
日夜、仏と神に祈った。
「どうか、願いを叶えさせてください」
入道は60歳ほどで頑固な反面、こざっぱりと垢抜けていて気品がある。
しかも豊かな教養に恵まれ、趣味もいい。
源氏はときどき入道を招き、古い話などをさせては田舎暮らしの退屈を紛らした。
入道はすこしずつ源氏と親しくなってはゆくものの、こちらが恥ずかしくなるほどの気高く立派な様子に気圧されて、自分の思うことの半分も話すことができない。
「あせってはならぬが、いかにも残念だ」
妻と嘆きあっている。
娘自身は、遠くから源氏を見るたび、
「とても、わたしなど--」
容姿といい身分といい、わが身のほどが思い知らされる。
「なみの男性さえ見当たらないこの田舎に、あのように素晴らしい方がいらっしゃるとは--」
両親が、自分と源氏との仲を進めようとしていることを聞くにつけ、
「似合わないし、不釣り合いだわ」
入道の娘に、物思いの季節がやってきた。
四月になった。
入道は源氏のために衣更えの装束や御帳台の帷子などを、これ以上ないよう贅を尽くして風流に模様替した。
・帷子(かたびら) 几帳などに用いて垂らす絹
あまりの至れり尽くせりぶりに、源氏は
「これほどまでに、してくれなくてもよいものを」
と思うが、口出しすることではないだろうと黙っていた。
須磨で暮らしていたころには考えられなかったほど、都から見舞いの手紙が次々と舞い込んできた。
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安倍晋三さんが学んだ成蹊大学の「恩師たち」は、卒業生初の内閣総理大臣である「教え子」の今をどう評価しているか。
さぞかし成蹊学園をあげて首相の誕生を祝福し、「建学以来の誇り」と喜んでいることだろう。
ところが、違っていた。意外なほどに正直で率直だ。
「思想が空虚(からっぽ)」、「思索を重ねて知性を鍛えていない」、「安倍政権は、無知と無恥に支配されている」などと恩師たちの辛辣な言葉が並ぶ。
政敵やアベ政治に批判的な人々も驚くほどだ。
AERA「安倍家三代 世襲の果てに」から。
そういえば、北朝鮮の金正恩も三代目。しかも、
ふたりとも父親ではなく祖父を尊敬してい