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Channel: 吉備路残照△古代ロマン
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明石⑨気がかり

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明石公園 明石公園
JR・山陽電車 各「明石駅」より徒歩5分

岡辺の宿 「岡辺の宿」神戸市西区
明石入道の娘は、高潮を恐れて山手に移り住んでいた

明石入道の碑 明石入道碑
明石藩主・松平忠国が、明石入道の「浜の館」跡に建てた

和歌・文学・俳諧・茶道をたしなむ忠国は、明石が『源氏物語』と『平家物語』の舞台となっていることから、光源氏明石入道の碑をたて、それに自作の和歌を刻ませた

   ◇   ◆   ◇   ◆   ◇   ◆   ◇

暴風雨が吹き荒れひっきりなしに稲妻がひらめいては雷鳴の轟くなかを、紫の上から遣わされた使いの者は、疲れきった心身を休めるためにまだ須磨にとどまっている。

「ほんとうにひどい時に、使いに立ったものだ」

悔やんでいるところを、明石に来るよう源氏に呼びだされる。

そして、紫の上らへの手紙と身に余るほどの褒美を受け取って帰京した。

従者たちもそれぞれ、故郷の家族に手紙を届けさせた。



何日も降りつづいた雨模様も、すっかり晴れわたって、漁師たちはいそいそと仕事に精を出している。

明石入道は悟り澄ましたかのように日々勤行に励んでいるが、ただひとつ悩みがあった。

ひとりのことである。

はたで見ているのも気の毒なほど、の行く末を心配している。

まわりに愚痴をこぼしては、の行く末を案じている自分の気持ちがそれとなく源氏に伝わってほしいと秘かに望んでいた。

入道はかねてから、娘の婿は自分のような中流階級ではなく、上流でなければならないと思っている。

それゆえ、かつて中流の良清(元播磨守の息子)がに求愛してきたとき、相手にしなかったのだ。

「結婚相手は、上流貴族でなければならない」という自分の願望を、がまだ幼い頃から言い含めていた。

娘自身も成長するにつれて、「同じ身分の男と結婚するくらいなら海に飛び込むほうがまし」とまで思いつめている。



源氏良清入道の娘のことは聞いており、まんざら興味がないわけではない。

わたしが明石にきているということは、入道の娘と前世からの宿縁があるのかもしれない」

思わぬでもないが、

「いやいや、勅勘(ちょっかん)の身のうちは勤行につとめよう。それに、紫の上に合わせる顔がない」

・勅勘(ちょっかん) 帝から受ける罰

しばらく、に興味がある素振りすら見せなかった。



それでも、の噂を耳にするたび、

「美しいだけでなく、気立てもよさそうだ」

心惹かれないでもない。



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少なからぬ視聴者の反応、「安倍さんて、いい人じゃん」

もし野党の党首がテレビのバラエティ番組に出演すれば、安倍自民はそのテレビ局に何らかの圧力をかけるだろう。

「メディアは、中立公平でなければならない!!」

党本部に局幹部を呼び出してお灸をすえるか、あるいは「電波を停止するぞ」と脅すか。



なんの知的な刺激も発見もなく、時間がダラダラと過ぎてゆく。与野党の議員や評論家、学者らに代わって、お笑い芸人やアイドルたちが席をしめるようになった。



「井戸端会議」になり果てているのもまた、安倍強権政治を恐れて自粛しているテレビ局の痛々しくも
無残な姿。きっと、将来に禍根を残すだろうペタしてね



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