光源氏 葵の上(源氏の正妻&頭中将の妹)
頭中将 弘徽殿大后 右大臣
現光寺(源氏寺・源光寺)
光源氏が須磨に退去した際、わび住まいをしていた場所
本堂の襖絵に国宝「源氏物語絵巻」の模写が描かれている
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
頭中将は人柄がよく世間の信頼は厚いが、右大臣と弘徽殿大后が牛耳っている宮廷がつまらなくて、日頃から源氏に一目会いたいと思っていたそうだ。
「噂がたって罪を蒙むることになろうと構うものか」
急に思い立ってやってきた。
頭中将は源氏を一目見るなり、込み上げてくる懐かしさと嬉しさで胸が一杯になり涙があふれた。
『源氏物語 』に登場する男たちはよく泣く
源氏は、懐かしい親友の突然の来訪に驚いて相好を崩している。
従者たちは、それぞれ見知った相手を見かけると声をかけ互いに肩を叩きあって再会を喜んでいる。
久闊を叙して謫居のたたずまいを一通り眺めると、頭中将は源氏の部屋へ通された。
住居の質素な外観といい室内などに揃えてある田舎風の調度品といい、贅を尽くした二条院とは大違いである。
従者たちが夕食の準備をしていると、須磨ノ浦の漁師たちが魚貝類などの海の幸を両手に抱えて持ってきてくれた。
源氏がそうだったように、頭中将もはじめて漁師を見る。
海辺で暮らす彼らが珍しく、生活ぶりなどいろいろ尋ねた。
漁師たちはあれこれ話してくれたが、土地特有のなまりがあって意味がよく分からない。
ただ、海で生計を立てることの厳しさ辛さは伝わってきた。
「人が生きることの心労は、身分の上下に関係ないようだ」
頭中将が漁師たちそれぞれに衣類を与えると、
「生きてきた甲斐がありました」
見たこともないような衣服を手に、喜び勇んで帰っていった。
従者たちがそれぞれ自分たちの部屋にもどったあと、源氏と頭中将は夜を徹して語りあったり楽器を演奏したり和歌や漢詩を披露しあったりした。
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