光源氏とふたりの息子
冷泉院(母は藤壺宮) 夕霧(母は葵の上) 京都 風俗博物館
白居易(白楽天) 中唐の詩人
白居易の『白氏文集』と『長恨歌』は当時の貴族社会における「共通教養」であり、菅原道真や清少納言、紫式部らの平安文学に多大な影響を与えた。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
従者たちがそれぞれ自分たちの部屋にもどったあと、源氏と頭中将は夜を徹して語りあったり楽器を演奏したり和歌や漢詩を披露しあったりした。
またたく間に過ぎ去ってゆく楽しい時間だったが、源氏の顔が曇った話題がひとつだけあった。
「若君が幼くて聞き分けのないことを、父(左大臣)がいつも嘆いております」
・若君(夕霧) 源氏と葵の上の息子。子供は母親の実家で養育された
源氏は内心つぶやいた。
「そうか、夕霧にしてみれば母親はすでに亡く、父親は須磨に下ったままいつ都に戻ってくるか分からない。
さぞかし不安なことであろう」
夕霧のことを思って、源氏はたまらない気持ちになった。
翌朝まだ明けやらぬころ、頭中将は予定を変えて一晩のみで帰京することにした。
「源氏の君を訪ねたことが都で噂になれば面倒なことになる」
源氏の身の安全を図るためにも、それがいい。
何としても源氏を追い落としたい右大臣や弘徽殿大后らが、なにを言ってくるか知れたものではない。
「頭中将は、源氏の君と謀反を画策するために須磨へ赴いたのでは---」
ふたりは素焼きの盃で別れの酒を酌み交わしながら、白居易(白楽天)の『白氏文集』を朗誦しあった。
悲痛なまでに別れを惜しむ気持ちが切々と伝わって、そばに控えていた従者たちも涙を流している。
彼らもまた、久しぶりに再会した友との別離がつらいのだ。
朝焼けの空に、雁が列をなして渡ってゆく。
源氏、
〇 故郷を いづれの春か 行きて見む
うらやましきは 帰る雁がね
いつの春に故郷の都に戻って見ることができよう。ねぐらに帰ってゆく雁たちが羨ましい
頭中将は後ろ髪を引かれて、なかなか出立する気になれないでいる。
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これほどの大問題、事前に晋三
親分のお許しを得ていないわけがない