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御苑(枠内)のすぐ東に廬山寺(ろざんじ;紫式部の生誕地跡)

兵部卿宮(ひょうぶきょうのみや) 藤壺中宮 朱雀帝 弘徽殿大后 右大臣
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
ためらっているうちに、桐壷院はさほど苦しむこともなく亡くなってしまった。
朱雀帝(すざくてい)は、まだ若い。
外祖父の右大臣が政治の実権をにぎり、母の弘徽殿大后はだれを憚ることもなく意のままに振る舞うようになった。
右大臣はひどく短気で荒っぽく、底意地の悪い男だ。
「これから世の中はどうなるのだろうか」
右大臣とつながりのない貴族たちはみな、不安そうにささやきあった。
そのときの宮中の雰囲気は、
「(「敵」に対して)むやみに挑発的な安倍政権が何をいいだすか、あるいは勢力に任せてどんな荒っぽい法律を制定するか分からない」
という末裔たちの懸念に通じるだろう。
冷静かつ客観的にものごとを考えて判断するというよりも、首相という公人中の公人がそれでは非常に困るのだが、個人的な情念に引っ張られている気がする。
もしそうであれば、ひとりの人間の個人的情念が、場合によっては、すべての国民を地獄の底まで道連れにすることに他ならない。
前回の総選挙の結果だから、仕方がないのか。
桐壷院にとりわけ愛されていた藤壺中宮と源氏は、しばらく呆然とした日々を送っていた。
源氏は出家しようかとも思うが、それでは幼い東宮や若紫をあとに残すことになる。
四十九日が過ぎたころ、三条宮邸に戻る藤壺中宮を、兄の
兵部卿宮(ひょうぶきょうのみや)が迎えにきた。
京都御苑 四季の花 (本誌連載)/京都新聞出版センター
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