光源氏 若紫(紫の上) 兵部卿宮
几帳(きちょう)
二本のT字型の柱に薄絹を下げた間仕切り
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
「これを、姫君の枕元に差し上げてください。ご祝儀のものです。大事に扱ってくださいね」
弁(べん)は若い女房なので、事情も分からないまま、三日夜の餅のはいっている香壷の箱を、枕元の几帳の下から差し入れた。
少納言は、源氏が婚礼の作法通りにきちんと進めていることを知り、ありがたくて嬉しくて涙がこぼれた。
「源氏の君は、姫君を妻として考えてくださっている」
少納言は、後見人のいない若紫の行く末をずっと案じていたのだ。
父の兵部卿宮(ひょうぶきょうのみや)は健在だが、皇族は後見人にはなれない。
源氏も、桐壺帝の子でありながら、「しっかりとした後見人を」ということで、父帝のすすめで左大臣の娘の葵の上と結ばれたのだった。
「三日夜の餅の儀」をすませた後は、源氏は内裏や院にほんのしばらく参内している間さえ、若紫の面影がしきりに浮かんで恋しくてならなかった。
恋の手だれが珍しく恋にときめいて、そわそわとして落ち着かない。
そんな、初めて恋をしった少年のような自分の気持ちが不思議だった。
一方、それまで通っていた女君たちから恨みがましい手紙が次々に届いた。
ちょっぴり気になる女君もいないわけではないが、やはり新妻と一夜たりとも離れたくない。
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国会質疑(予算委員会)は以前からよく見たり聞いたりしているが、答弁席からスピッツのようにキャンキャン吠えたてる恥ずかしい総理は初めて。
先日は、いつもの調子で日本人二人を捕虜にしているイスラム国を「野次った」気分だったのではないか