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Channel: 吉備路残照△古代ロマン
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葵31起きたまはぬ朝

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御帳台 御帳台(みちょうだい)
貴族の座所や寝所として屋内に置かれた調度(家具)

硯箱
「国宝 源氏物語絵巻物」から
夕霧(光源氏の長男)と妻の雲居雁(くもいのかり)。夕霧は恋人・落葉宮の母親からの手紙を読んでいるが、雲居雁落葉宮からのラブレターと疑い取り上げて隠した。
夕霧の前に、大きな「硯箱(すずりばこ)」がある。

碁盤 棊局(ききょく 碁盤)
聖武天皇遺愛の碁盤 東大寺正倉院

    ◇   ◆   ◇   ◆   ◇   ◆   ◇

しかたなく源氏は西の対で若紫と「碁」を打ったり、「偏つき遊び」をしたりして日々を暮らしていた。

*偏つき遊び ・ゲームを兼ねた教育
 ①漢字の旁(つくり)に偏(へん)をつけて字を完成する
 ②旁を隠して、偏を見て文字を当てる
 ③特定の偏の字をいくつ知っているかを競う

若紫はとても利発で愛嬌がある。

碁は筋がいいから上達がはやく、偏つき遊びはひらめきに秀でているので誰にも負けない。

たわいない遊びの中にも、優れた才能をのぞかせた。

そんな若紫にも、少女っぽさの中にそこはかとない大人の女の色気がただよっている。

「まだ無邪気なところも残っているが、そろそろいい頃かな」

源氏はどうやら「いけないこと」を考えているようだ。


源氏若紫は、いっしょに暮らし始めてからずっと御帳台のなかで添い寝している。

若紫は、源氏の胸に抱かれて寝ていたのだ。

それゆえ、まわりの女房たちには、ふたりがいつから男と女の仲になったのか分かるはずもなかった。


ある朝、源氏だけが、早く起きてきた。

若紫は、なかなか起きてこない。

(原文)男君はとく起きたまひて、女君はさらに起きたまはぬ朝あり。

女房たちは心配して、

姫君はどうされたのかしら。ご気分がすぐれないのかしら」


源氏は東の対の自分の部屋に戻るとき、硯箱を御帳台の内に差し入れた。




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杉田官房副長官をトップとする検証委員会が、ワンマン宰相に「不都合な真実」を導きだせるのか。係長補佐あたりが、ワンマン社長の言動を検証するようなものだろう。安倍政権では、こんな構造が露骨に張り巡らされているペタしてね

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