囲碁を楽しむ空蝉(うつせみ) 風俗博物館
囲碁の対局を楽しむ空蝉と軒端萩(のきばのおぎ) 宇治市源氏物語ミュージアム
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
源氏が桐壷帝の御前から退ってくると、さっそく惟光たちが報告した。
「たった今、北門から牛車が3台ほど退出しました。
右大臣家の四位の少将と右中弁(うちゅうべん)が見送られていたので、弘徽殿からの退出でしょう。
いかにも身分の高そうな方々が乗っておられました」
「あの姫君は、もう帰ってしまわれた」
源氏は、胸がつぶれそうだった。
「どうすれば何番目の姫君と確かめられようか。
右大臣が聞きつけて、婿扱いされるのも困る。
姫君の性格を知らないで、婿になるのはなあ。
とにかく、何も分からないのは悔しい。どうしたものか」
物思いにふけりながら、横になっていた。
いつのまにか、対象が右大臣家の姫君から若紫そして正妻の葵の上にかわっている。
「二条院の若紫は、どうしておられるだろう。
何日も会っていないので、きっと寂しがっておられるだろう。
左大臣家にも、久しく御無沙汰している」
源氏は、若紫を慰めようと二条院へもどった。
若紫は見るたびに可愛らしく、素直に成長している。
しかも、とても利発で愛嬌がある。
源氏の理想どおりに育っているようだ。
ただ、男手で女の子をしつけているので、どこか不足している部分があるかも知れないという意識が抜けない。
*当時、貴族階級の子弟は女房(乳母・めのと)が育てていた
留守にしていた間のことを話してきかせたり、琴などを教えたりして一日を過ごした。
そして夕方、源氏がでかけるとき、若紫は寂しい思いをこらえて後を追ってはこなかった。
左大臣家では、例によって葵の上はすぐには顔を見せない。
退屈を紛らすために琴を弾いていると、左大臣がやってきて、先日の「花の宴」が素晴らしかったことを話しはじめた。
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