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Channel: 吉備路残照△古代ロマン
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平家物語の群像 景時⑧義経と景時の先陣争い

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$吉備路残照△古代ロマン-倶利伽羅峠から壇ノ浦まで 倶利伽羅峠から壇ノ浦まで


元歴2年3月24日午前6時、長門国の赤間関壇ノ浦で、源平は矢合せ (開戦の合図) をすることが決まった。

ところが当日、再び、義経と景時が激しく対立した。

梶原進み出でて、「今日の先陣をば、景時に賜び候へかし (お任せを) 」
判官、「義経が、なくばこそ (いなければ) 」

梶原、「正なう候ふ (それはおかしい) 。殿は、大将軍にしてましまし候ふものを (いらっしゃる)」
判官、「それ思ひも寄らず。鎌倉殿こそ、大将軍よ。
義経はただ軍の奉行を承つたる身なれば、ただ和殿原 (貴殿ら) と同じ事 (身分) よ」

梶原先陣を所望しかねて、「天性、この殿は侍の主には成り難し」とぞ呟きける。
判官、「日本一の烏滸 (おこ:馬鹿)の者かな」 とて、太刀の柄に手を懸け給へば、
梶原、「鎌倉殿より外は主をば持ち奉らぬものを (主は頼朝だけ)」 とて、これも太刀の柄に手をかけける。

父が気色 (様子) を見て、嫡子源太景季と次男平次景高、同三郎景家父子主従14~5人、打物 (刀) の鞘 (さや) を外して、父と一所に寄り合ひたり。



判官の気色を見奉つて、伊勢三郎義盛、奥州の佐藤四郎兵衛忠信、源八広綱、江田源三、熊井太郎、武蔵坊弁慶などいふ一人当千の兵 (つわもの) 共、
梶原を中に取り籠めて、「我討ち取らん」 とぞ進みける。


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