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Channel: 吉備路残照△古代ロマン
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57玉鬘 壱弐

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源氏物語名場面57

 

 

玉鬘 壱弐

 

 

玉鬘一行

玉鬘 乳母 豊後介 兵部の君 家来

都の最南端《九条》から初瀬の【長谷寺】へ。

途中

椿市の宿で

夕顔の侍女だった右近と遭遇する。

 

🔲

 

玉鬘

乳母豊後介たちに励まされ

美しい顔に汗水を垂らしながら足を運ぶ。

 

《九条》を発って4日目の午前10時ごろ

一行は*椿市という長谷寺参詣の

入口の町に到着した。

 *椿市/海柘榴市つばいち

奈良県桜井市三輪付近にあり、

古代から水陸交通の要地であった。

平安時代以降、

長谷寺参詣の入り口として栄えた。

 

 

玉鬘疲れ切っているうえに

足の裏の痛みがひどくて

もはや一歩も歩けない状態である。

 

宿を借りて、

しばらく休むことにするが宿は満室。

 

豊後介

予約している

まだ来ていない部屋の一角を

貸してくれるよう宿に頼み込んだ。

 

乳母

外から見えないよう部屋の

片隅に屏風を巡らし静かにしていた。

 

豊後介

【十一面観世音菩薩】に供える

お灯明など調達するため町に出かける。

 

 

日暮れ方、

屏風の向こう側に大勢の予約客がやって来た。

 

 

 

 

 


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