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Channel: 吉備路残照△古代ロマン
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㉘六条御息所 壱

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源氏物語名場面㉘

 

 

六条御息所 壱

 

 

光源氏

【野宮神社】に六条御息所を訪ねる

 

 

「正妻の葵の上が亡くなった。

次は

身分的にも相応しい六条御息所

源氏の君の*正妻に選ばれるであろう」

 

*正妻

意外に思う方もおられるでしょうが

紫の上は正妻ではありません。

正式な結婚

手続きを踏んでいないからです。

朱雀帝

押し付けられた正妻女三の宮の降嫁以来

紫の上の人生は暗転します。

 

京雀たちの専らの噂である。

 

御息所の女房たちも大いに期待した。

 

しかし

葵の上夕霧出産直後の急死を巡って

疑念をもった源氏足は遠のき

態度は冷たくなった。

 

都で暮らす

ことが辛くなった御息所

源氏への未練を断ち切るためにも

娘の*斎宮と共に伊勢に下る決心をする。

 

いよいよ

伊勢へ下向する日が迫ってきた。

 

*斎宮/斎王

【伊勢神宮】に奉仕した未婚の内親王か女王。

帝の即位毎に一人選ばれ

【野宮神社】年間の

*精進潔斎を済ませ伊勢に下向した。

*精進潔斎

肉食を断ち行いを慎んで身を清めること

 

六条御息所ほどの

魅力的で才能豊かな貴婦人

このまま別れるのはさすがに忍びない。

 

源氏手紙を何回か届けたあと

晩秋の【野宮神社】御息所を訪ねた。

 

御息所

源氏の君が来ても会うまい」

心に決めていたが

冷たい態度を取り続けるほど強くはない。

 

 


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