源氏物語
36帖柏木
光源氏:48 紫の上:40 夕霧27 雲井の雁32
朱雀院50 柏木32 女三の宮22 薫1
女二の宮24
岡辺の館跡
明石入道の妻と娘が住んでいる。
先般、
雨まじりの暴風が吹き荒れたとき以来、
明石入道の妻と娘(後の明石の君)は高潮を恐
れて【浜辺の館】から【岡辺の館】に移り住んでいた。
神戸市西区
4月になって少し暖かくなってきたころ、夕霧は再び【一条邸】に女二の宮を訪ねた。
並び立つ柏の木と楓の木が瑞々しい枝と新緑の葉を交差させているのを見て、
「どのような前世からの因縁があって、柏の木と楓の木がまるで連理の枝のように枝を交し合っているのでしょう」
そっと女二の宮の方に近寄って、
○ ことならば 馴らしの枝に ならさなむ
*葉守の神の 許しありきと
できることなら貴女様とあの枝
のように心を通わせとうございます。
*葉守の神のお許しがございましたから。
当時、柏木に樹木の守護霊として
葉守の神が宿っていると考えられていた。
女二の宮付きの女房たちが互いに袖を突きあっている。
「あのように夕霧の君が寛いでいらっしゃるお姿は、とってもしなやかで素敵ですわ」
名作映画案内63
三度目の殺人
2017年公開
監督*脚本*是枝裕和
主演*福山雅治/重盛(弁護士)
役所広司/三隅(容疑者)
広瀬すず/山中咲江
★
勝つことが第一の弁護士・重盛は、殺人の
前科がある三隅の弁護を心ならずも引き受ける。
三隅はクビになった工場の社長を殺し
て死体を燃やした容疑で起訴されていた。
しかも三隅は犯行を自供しておりほぼ死刑
が確定している勝つ見込みのない裁判である。
だが三隅と話し合っているうちに
重盛の考えは徐々に変化していった。
三隅の犯行動機への疑念を具に繙くうちに--。
124分
『海街diary』のとき同様、若い広瀬すずが
是枝裕和監督に難しそうな役柄を与えられている。