源氏物語
第33帖藤裏葉
光源氏39 紫の上:31 東宮(春宮) 明石の君:30
明石の姫君:11 夕霧:18 雲居の雁:20
明石の君 光源氏 紫の上
『源氏物語屏風』一部
宇治市源氏物語ミュージアム
住吉大社
社格は「摂津国一の宮」。
全国約2300の住吉神社の総本社。
お祓い・航海安全・和歌・農耕などの神。
女御とほぼ同格の待遇を受けている紫の上を目の当たりにして、明石の君は彼我の身分の違いを改めて思い知らされる。
そもそも身分社会ゆえ、明石の君は姫君の将来のために身分の高い紫の上に預けたのであった。
愛娘は長い歳月にわたって自分の与り知らない所で育ったが、まるで雛人形のように健やかに可愛らしく成長していた。
万感の思いでわが娘を見つめているうちに、明石の君の目から涙が止めどなく溢れてきた。
長年の心労と寂しさが、一気に吹き飛んだ。
「きっと、霊験あらたかな『住吉の神』の御加護に違いない」
明石の君は、「住吉の神」に衷心から感謝した。
東宮は、明石の女御をいたく気に入っているという。
ライバルの女君(女御や更衣)たちの女房の中には、実母の明石の君が女房として仕えていることを悪くいう者がいる。
しかし、明石の君は気に留めないよう心がけている。
女御は利発で華やかに洗練されているだけではなく、たたずまいが奥ゆかしく優雅である。
明石の君がますます磨きをかける。
しかも太政大臣、光源氏の養女ゆえに並び立つ者がいない。
紫の上も、折を見ては参内する。
紫の上と明石の君は顔を会わせる度に、互いにほどよい距離を保ちながら親しくなっていった。
源氏は絶えず心にかかっていた明石の姫君の入内と夕霧と雲井の雁との結婚をなんとか実現することができた。
宇治市源氏物語ミュージアム
宇治川を挟んで平等院
住吉大社
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