源氏物語
第33帖藤裏葉
光源氏39 紫の上:31 東宮(春宮) 明石の君:30
明石の姫君:11 夕霧:18 雲居の雁:20
輦車れんしゃ
平安時代以降、
大内裏の中を貴人を乗せて、「人力「」で引く。
大内裏外は「牛車」か「乗馬」によった。
大内裏
古代、帝の住む内裏と政府諸官庁の置かれた区画。
皇居+永田町+霞ヶ関
名案だと思った源氏がさっそくその旨を明石の君に伝えると、
ずっと願っているが諦めていたことが叶ったと源氏と紫の上に心から感謝した。
源氏はすぐに装束その他諸々にわたり、あくまで女房として姫君の身の回りの世話をする明石の君が、それでも身分の高い女御たちに劣らないよう心を尽くして準備をした。
姫君が東宮に入内する日は紫の上が付き添ったが、3日目に明石の君が参内した。
*明石の姫君、入内後は明石女御
紫の上は、宮中を退出する日に初めて明石の君と対面する。
「女御と再会されるまでずいぶん長い歳月が経ちましたが、いかがでございますか。
何かしら、心の隔てのようなものを感じますか」
この紫の上のやさしい語りかけが、明石の君の極度の緊張をいくらか解きほぐしたようである。
向き合ってしばらく言葉を交わしているうちに、明石の君は、紫の上が数多の女君たちの中でもっとも源氏に寵愛されている理由が分かったような気がした。
紫の上は、明石の君のすぐれた容姿や品の良さに源氏は魅かれたのだろうと想像した。
「紫の上ほどの方と源氏の君の妻として肩を並べているのは、やはり前世の縁がけっして疎かなものではないからだ」
明石の君は、そう自負する。
しかし一方では、紫の上が宮中を退出するときの儀式はまことに盛大で、貴人だけが乗れる輦車の使用も許されていた。
明石の君は、紫の上が女御と同格の待遇を受けていることを目の当たりにして、彼我の身分の違いを思い知らされた。
Heian-kyō Front Door CG
甦る平安京
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~荒俣宏が探る1200年の謎
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因幡 晃