第三十一帖真木林
光源氏37~38 紫の上29~30 蛍兵部卿宮 玉鬘23~24
内大臣40~41 秋好中宮28 夕霧16~17 明石の君:28
柏木21~22 明石の姫君9~10 髭黒大将32~33
花散里23~24 弁少将 雲井の雁 冷泉帝19~20
真木林 (髭黒の娘)
玉鬘 夕霧
玉鬘十帖
「源氏物語」54帖のうち、玉鬘を中心人物として
描かれる玉鬘・初音・胡蝶・蛍・常夏・篝火・
野分・行幸・藤袴・真木柱の10帖をいう。
近江の君は生真面目な夕霧を指さして、
「この人だわ、この人だわ」
興奮した甲高い声が部屋中に響きわたった。
女房たちはどうしたものか困りきっているが、近江の君ははっきりした声で、
○ 沖つ舟 よるべ波路に 漂はば
棹さし寄らむ 泊り教へよ
沖の舟が寄る港がなくて波路に漂っているのなら
わたしがお側に寄りますから、お泊りの場所を教えてください
「丸木舟みたいに、いつまでも一人の方(雲井の雁)を思い続けていらっしゃるのね。
あら、ごめんなさいませ」
夕霧はひどく驚いて、
「こんな不躾なことをいう者が、まさか弘徽殿女御のおそばにいようとは---」
しばらく考えているうちにハタと思い当った。
「なるほど、あれが内大臣家の噂に聞いた姫君か」
夕霧は面白くなって、
○ よるべなみ 風の騒がす 舟人も
思はぬ方に 磯づたひせず
寄るべなく風にもて遊ばれる舟乗りのように
頼りない私も、気が向かない磯には寄り付きません
こうハッキリと言われたら、さすがの近江の君も引き下がるほかなかったであろう。
第三十一帖「真木柱」完
以上、玉鬘十帖
清少納言と紫式部
その時歴史が動いた
「忠臣蔵 父と子の決断 赤穂浪士討ち入りの時」
深夜のラジオから
Too Far Away
水越けいこ / Keiko Mizukoshi