第二十七帖 篝火
光源氏36 紫の上28 蛍兵部卿宮 玉鬘24 内大臣39
秋好中宮27 夕霧15 明石の君:27 柏木20
明石の姫君8 髭黒右大将 花散里22
雲井の雁 弁少将 近江の君
弘徽殿女御
玉鬘 光源氏 右近大夫
御簾みす
夕霧は楽しそうに「笛」を吹き始めるが、源氏に歌うように言われた夕霧は緊張してなかなか歌おうとしない。
御簾の向こうにいるはずの玉鬘を意識しているのだろう。
「さあ、中将、早く」
源氏が急かすと、身を固くしている柏木の代わりに弟の弁少将が手で拍子をとりながら静かに歌い始めた。
その歌声は、秋の草むらから聞こえてくる鈴虫の鳴き声かと聞きまごうほど伸びやかで美しい。
源氏はもう一度弁少将の美しい歌声を楽しんだあと和琴を柏木の方に押しやった。
柏木が奏でる和琴の音色は、世に聞こえた父・内大臣にすこしも遜色がない。
音色がとても華やかで流麗である。
「御簾の向こうに、楽の音を聞き分ける方がいらっしゃる。
今夜は、お酒を飲みすぎないように。
私のように老境にさしかかった者は、もし酔い泣きするようなことがあれば、つい口を滑らすかもしれない」
御簾の向こうでは、玉鬘が源氏と三人の若者たちの歌や演奏を耳を澄ましてしみじみと聴きいっていた。
それもそのはず。
柏木と弁少将は会ったことはないが、血を分けた兄弟である。
初めて聴く弟たちの歌声と管弦の音色に感慨深く聴きいっているうちに、愛しさで涙があふれてきた。
しかも、二人は自分(玉鬘)が実の姉であることを知らされていないから、なおさら切ない。
今日のこの時を、終生、記憶にも耳にも残しておこうと思う。
柏木と弁少将は、玉鬘が自分たちの姉であることを知らない。
しかも柏木は、御簾を隔てたところに恋い慕っている玉鬘がいるので、和琴を冷静に弾いてはいるが胸は激しく高鳴っている。
27帖「篝火」完
「源氏物語」で極めて短い帖ですが、帖数では半分に達しました。
京都 葵祭/平成30年(2018)】5/15(火)[4K]☆京都御苑
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