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Channel: 吉備路残照△古代ロマン
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篝火③合奏

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第二十七帖 篝火

 

光源氏36 紫の上28 蛍兵部卿宮  玉鬘24  内大臣39  

秋好中宮27 夕霧15 明石の君:27 柏木20

明石の姫君8 髭黒右大将  花散里22

雲井の雁  弁少将  近江の君

弘徽殿女御

 

しょう

雅楽に用いる管楽器の一つ。

日本の笙は唐楽用の楽器として、

奈良時代前後に中国から伝来したらしい。

 

 

 

ほかに、空蝉末摘花は、『六条院』の前の

光源氏の旧居『二条院』で暮らしている。

 

 

 

 

源氏

○ 篝火に  たちそふ恋の  煙こそ
       世には絶えせぬ  炎なりけれ

篝火の炎に添うように立ち昇ってゆく煙は

決して消えることのない私の恋の炎です

 

玉鬘の返歌、

 

○ 行方なき  空に消ちてよ  篝火の


       たよりにたぐふ  煙とならば


どうか果てしのない空に消して下さい

篝火の煙のようなものならば

 

源氏の思いをかわすような和歌を詠んだあと、玉鬘が困惑しきった表情で訴えた。

 

「世間の人が変に思いますでしょう」

 

 

 

 

源氏が自分の部屋に戻ろうと立ち上がると、花散里の『東の対』から美しい「笛」の音が聞こえてきた。

 

誰かが吹いている「笙」と合奏しているようだ。

 

夕霧が、柏木たちと演奏を楽しんでいるらしい。

 

「笛を吹いているのは柏木中将であろう、じつに見事だ」

 

玉鬘の『西の対』に来るように使いをやった。

 

「今、『西の対』にいます。

篝の灯りがとても心地よいので、引き止められています

 

夕霧柏木弁少将の三人が、連れ立ってやって来た。

 

 

 

 

源氏は、「琴」を取り出して柔らかく掻き鳴らした。

 

夕霧は楽しそうに「笛」を吹きはじめたが、柏木は緊張して歌いにくそうにしている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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