二十四帖 胡蝶
光源氏.36 紫の上28 花散里22 秋好中宮27 蛍兵部卿宮
明石の君:27 夕霧15 玉鬘 24 柏木20 明石の姫君8
*御読経みどきょう
風俗博物館
蛍兵部卿宮
光源氏 紫の上 玉鬘 柏木 秋好中宮
*玉鬘に心を寄せる男たちは、日ましに増えている。
源氏が玉鬘を『六条院』に引き取った時の、いたずら半分の思惑どおりになってきた。
われこそ玉鬘の相手として相応しいと自負している身分の人々は、自分の切ない恋心を手紙にしたためて女房たちに届けてもらったり、直接口頭で伝えてもらったりした。
一方、そういう事ができず、心中深くひそかに恋焦がれている内気な者たちもきっといるであろう。
悲劇というか喜劇というか、柏木のように玉鬘が異母姉という真相を知らず、激しい恋の炎を燃え上がらせている若者もいる。
親友の夕霧に、自分の気持ちを伝えてほしいと頼んでいるようだ。
夕霧は夕霧で、本当は他人の玉鬘を異母姉と思い込んでいる。
源氏の異母弟である蛍兵部卿宮は、長年連れ添った北の方を亡くして3年ほどになる。
ずいぶん長くひとり住まいの侘しさをかこっているからか、ほとんど気兼ねすることもなく玉鬘への想いを周囲に漏らしている。
今朝、ひどく酔ったふりをして藤の花を冠に挿し、艶っぽくふざけている振る舞いは兄の源氏に負けず劣らず優雅であった。
源氏は、「弟もまた、自分の思惑通り玉鬘にぞっこんだ」と内心ほくそえんでいるが、弟の気持ちに気が付かない顔をしている。
ことほど左様に、玉鬘は非常に男たちにもてる。
これまでも美しくて教養があり気品も高い女君はたくさん登場したが、これほどに大勢の異性に愛されるのは玉鬘だけである。
乳母に連れられて筑紫の唐津にいたときも、太夫監たいふのげんなど数多の求婚者が殺到した。
都に戻ってからも、大勢の男たちの心を奪い虜にしている。
これではまるで、『竹取物語』のかぐや姫ではないか。
その日は、秋好中宮の*御読経の初日であった。
都合があって【六条院】を退出した者以外は、お昼ごろ装束に着替えて、中宮のいる『秋の御殿』に参上した。
*玉鬘に心を~
今から思うと本当に不思議だが、玉鬘の実の弟である柏木や兵
部卿宮など数多の男たちは、玉鬘の容姿も人柄も知らないまま
噂や評判だけで恋している。
*御読経
毎年春二月と秋八月に宮中で行われた読経の行事。
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旅のおわり、世界のはじまり
「日本とウズベキスタンの国交樹立25周年、
ナヴォイ劇場完成70周年記念の国際共同製作作品」
2019年公開予定
監督;黒沢清 世界的な映画監督で上の本の著者
主演:前田敦子 ほかのキャストは未発表
撮影は既にクランクアップ
しているのに主役以外のキャスト
を発表しないのは何故なんだろうか。
Seventh Code
黒沢清監督
第8回ローマ国際映画祭インターナショナル・
コンペティション部門に出品、
「最優秀監督賞」と「最優秀技術貢献賞」を受賞。
1分もしないうちに若き日の西郷どん(鈴木亮平)が登場します。