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Channel: 吉備路残照△古代ロマン
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薄雲⑯

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第十九帖  薄雲

 

光源氏内大臣時代  31歳冬~32歳秋

 

格子

廂の周囲の柱間に設ける建具で、

多くはひさしと簀子すのこの間にはめられる。

格子は場所によって一 枚格子と二枚格子があり、

表裏ともに黒塗で その間に薄い板が挟んであるのが正式。

風俗博物館 京都市

 

○ ● ○  ○ ● 〇

 

 

「本当にわたしのことがお嫌いなのですね。

情けを知る人は、そのような振る舞いはしないものですよ

 

源氏はそう言いのこして、部屋を出て行った。

 

動画像編集ソフト付![DellGraphic Pro]

 

紫の上のいる【西の対】に戻ったが、物思いに沈んでいる源氏はすぐには部屋に入らず、縁側で横になって薄暗い庭を眺めていた。

 

わたしには相変わらず無理な『禁断の恋』に熱中しがちだ」

 

過去に経てきた恋愛を振り返っている。

 

:(例) 源氏が初めて恋したのは父・桐壺帝の妃(藤壺の宮)で、

      いま夢中になっている梅壺女御は息子(冷泉帝)の妃

 

女御への想いに比べると、亡き藤壺宮との『秘め事』ははるかに危険で罪深いことであった。

もしかしたら、若気の至りということで神仏は許してくださったのかも知れない」。

 

 

 

紫の上に、


「女御が、秋に心を寄せていらっしゃるのも感心されますし、あなたが、春の曙に心を寄せていらっしゃるのももっともです。

 

季節折々に咲く木や草の花を鑑賞しがてら、あなたのお気に入るような催し事などをしてみたいものだと、公私ともに忙しい身には相応しくないが、何とかして望みを遂げたいものですと、ただ、あなたにとって寂しくないだろうかと思うのが、気の毒なのです」
 などと親密にお話申し上げになる。

 

MuuMuu Domain!

 

「山里の人も、どうしているだろうか」などと、絶えず案じていらっしゃるが、窮屈さばかりが増していくお身の上で、お出かけになること、まことにむずかしい。

 

吉備路残照①吉備路へ

このブログを始めたキッカケになった拙文です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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