月岡芳年画 「在原行平 松風 村雨」
「中納言行平朝臣左遷須磨浦逢村雨松風ニ蜑戯図」
光源氏のモデルの一人とされる在原行平(818~893年)もなかなかの艶福家
流謫の地・須磨で、松風と村雨のふたりの女性と恋仲に
国立国会図書館デジタルコレクション
宇治市源氏物語ミュージアム
(上から) 明石の君 紫の上 光源氏
中央右に、宇治市源氏物語ミュージアム
「平等院鳳凰堂」と「宇治上神社」は、世界遺産
宇治橋のたもとに、紫式部像
宇治川をはさんだ気持ちのいい散歩コースです
歌枕 末の松山 宮城県多賀城市
〇 君をおきて あだし心を わが持たば
末の松山 波も越えなむ 東歌
あなたを差し置いて、わたしが浮気をするようなことあれば、波が末の松山を越えるでしょう (ありえません)
○ 契りきな かたみに袖を しぼりつつ
末の松山 なみこさじとは 清原元輔
互いに涙を流しながら約束したではないですか。末の松山を波が越えないように、心変わりはしないと
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
政治的失脚などで、都から一時的に須磨や明石に下ってきた貴公子(『源氏物語』には歴史上の人物として在原行平が登場する)と恋仲になった挙句、男が帰京するとともに捨てられた女たちを何人か知っている。
在原行平 ・在原業平の兄で光源氏のモデルの一人とされる
入道も、気が気でない。
「どうなることやら、どうすればいい」
自分の極楽往生の願いどころではなくなり、ひたすら源氏の訪れを願っている。
紫の上が風の便りにでも明石の君のことを耳にするようなことがあれば、
「隠れて浮気をしていると恨むだろうし、面目ない」
源氏がそう考えるのは、紫の上への愛情の深さというものであろう。
「これまでも、たびたび忍び歩きをしてはつらい思いをさせた」
そんな日々が悔やまれるが、その分、心を込めて手紙を認めた。
「これまでも愚かな出来心で姫君にはずいぶん叱られました、嫌われました。
思い出すさえ、胸が痛みます。
ところが、またしても悪い夢を見てしまいました
でも、こうして自ら打ち明けている私のまっすぐな気持ちだけは、どうかご理解ください」
〇 しほしほと まづぞ泣かるる かりそめの
みるめは海人の すさびなれども
あなたを思えばたちまち涙があふれます。かりそめに契った女は旅寝のほんの戯れですがーー
紫の上からの手紙の末尾に、
「打ち明けてくださった夢のお話につけて、思い当たることがございます。
光君は、次の和歌を引いて約束をしてくださいました」
〇 君をおきて あだし心を わが持たば
末の松山 波も越えなむ 東歌
あなたを差し置いて、わたしが他の人を思うようなことあれば、末の松山を波が越えるでしょう (ありえないことです)
大らかな書きぶりの中に、恨みをほのめかしている。
源氏は何度も読み返し、その後、しばらく岡辺の館に通わなかった。
明石の君は、予感していた通りの結果になったので、ほんとうに海に身を投げたい気持ちに駆られる。
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「仲裁裁判」がどうした、「国際法」がなんだ、
南シナ海はぜんぶ中国様のものなんだぞ!!
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明石23悪い夢
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