清涼殿 京都御所
織田信秀は、武略や調略によって領地を広げる。
死後、息子たちの対立など深刻な内紛を経たものの、信長にバトンを渡した。
平忠盛は、ひとえに財力によってまず自らが立身する。
忠盛は、備前国の国司であった。
地方に赴任した国司を受領と呼んでいたが、地方に土着した受領の中には中央官僚の特権を利用して、私腹を肥やした者が少なくない。
忠盛は日宋貿易にも従事して、莫大な富を貯えていた。
『平家物語』に登場すると、すぐに得長寿院(とくじょうじゅいん)という大規模な寺院を造営して、三十三間の御堂に千一体の仏像を安置、鳥羽上皇に献上する。
ちなみに、得長寿院は、現存する蓮華王院三十三間堂のことではない。
鳥羽上皇は大いに喜び、忠盛を但馬国の国司に任じ、また内裏の清涼殿・殿上の間に出仕することを許した。
ここに平家は初めて殿上人となり、貴族に列せられる。
これに猛反発したのが、公卿(くぎょう:高位の貴族)ら。
「武士風情がなぜ殿上人に、許せん!!」というわけだ。
闇夜に紛れて忠盛を討とうとしたり、恥をかかせて陥れようとしたり、いろいろ策略をめぐらすが……。
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平家物語の群像 平忠盛②
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