【句碑in須磨寺境内】① 松尾芭蕉句碑
〇須磨寺や 吹かぬ笛聞く 木下闇 平敦盛の「青葉の笛」
須磨寺の木下闇にたたずんでいると、(敦盛が)吹いてもいないのに物悲しい笛の音が聞こえる 与謝蕪村句碑
〇 笛の音に 波もよりくる 須磨の秋
澄みわたる須磨秋天の下、(敦盛の吹く)哀れをさそう笛の音に引かれて大波小波が海辺に寄せてくる
菱田春草「王昭君図(部分)」 重要文化財
楊貴妃らとともに中国の四大美女のひとり、王昭君(おうしょうくん)が、漢の元帝の後宮を後にして、匈奴(きょうど)の王・単于(ぜんう)のもとへ向かう惜別の場面
元帝は、匈奴の進攻を止めるために王昭君を外交の道具(人質)として差し出した
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
冬になって、雪まじりの風が吹き荒れるようになった。
源氏は、重く垂れ込めて荒涼とした空を眺めていると、殺伐として物寂しい気持ちになった。
そうした嫌な気分を振り払うように、心まかせに琴を掻き鳴らす。
近くに控えていた良清に琴にあわせて歌うよう命じ、惟光には横笛を持ってくるように言いつけた。
三人でいっとき賑やかに合奏を楽しんだあと、源氏は心をこめて情緒纏綿とした曲をしずかに弾きはじめる。
すると、良清と惟光はそれぞれ歌うことと横笛を吹くことを忘れて、源氏の奏でる妙なる琴の調べに聞き入ってしまった。
二人とも、そっと涙を拭っている。
源氏は、漢の元帝が、匈奴の王・単于に人質として与えた王昭君の故事に思いを馳せた。
「元帝と王昭君は、そのとき、どんな気持ちであったろう。私にはとても、紫の上を---」
想像すると、そんな不吉なことが現実に起こるような気がしてきて、王昭君をよんだ漢詩(大江朝綱)の一節をやるせない思いで朗誦した。
「胡角一声霜後夢」 こかくいっせいそうごのゆめ
もの悲しい胡人の角笛の音が冴えて、霜夜の夢がはっとさめる
折から寒空に煌々と輝いている月の光が、源氏の質素なわび住まいの隅々までも明るく照らしている。
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須磨⑲王昭君
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