←クリック拡大 須磨
別れを惜しむ光源氏と紫の上 京都左京区・みやこめっせ前
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故桐壺院の思い出話に泣き笑いしているうちに、すっかり夜もふけたころ、源氏は、かつて宮中で情愛を交わし合った花散里の部屋を訪ねた。
日を追うごとに、源氏に対する右大臣一派からの政治的圧力が強くなる。
官位は、すでに剥奪された。
それだけにとどまらず、弘徽殿大后らは朱雀帝に対する「反逆罪」を声高に言い立てているようだから、「遠流」の憂き目に遭うかもしれない。
それならば、こちらから先手を打って、恭順の意を表すために都からほど近い須磨へ落ちよう。
しかし、須磨は、「昔こそ人の住みかなどもありけれ、今は、いと里離れ心すごくて、海人の家だにまれ」な場所という話だ。
JR須磨駅前のビーチ
つまり、源氏がむかう須磨は、昔は人が住んでいたが、今は人里離れてもの寂しく、漁師の家さえほとんど見かけないひなびた寒村なのだ。
都での華やかな生活しか知らない源氏に耐えられるのか。
だからといって、どこか賑やかな土地に下るのは筋違いだし、また都から遠く離れては紫の上が気がかりだ。
源氏は見苦しいほどに思い悩んだ。
来し方行く末のことをあれこれ考えていると、今となっては取り返しのつかないことや悲しいことなどが様々に浮かんでくる。
とりわけ、源氏がちかく都を離れると聞いていらい、不安と寂しさにかられている紫の上が、日々、目に見えて憔悴してゆく様子が不憫でならない。
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米・中とも戦争する気はないゆえ、時間はかかってもいずれ収まる。それよりも、英・独・仏というアメリカの主要な同盟国の、あまりにも中国よりの姿勢が気になる。
先日、イギリスが習近平主席のために最高ランクの歓迎式典を催した。それはいい。だが、あろうことか、 国家的事業である「原発」と「高速鉄道」の建設を中国に任せてしまった。
また、この一週間のうちに、ドイツのメルケル首相とフランスのオうーランド大統領が相次いで「北京詣で」をする。
三カ国とも、中国の人権問題や少数民族の弾圧、南シナ海での無法な行動など気にも留めていない、わけはあるまい。
若き日のビートルズってアイドルだったのか!?
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花散里④須磨下り前夜
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