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Channel: 吉備路残照△古代ロマン
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賢木44遠流の刑

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遠流 遠流(おんる)の地

   ◇   ◆   ◇   ◆   ◇   ◆   ◇

父親の右大臣よりもさらに気性の激しい弘徽殿大后の怒りは、すさまじい。

息子の朱雀帝に、源氏の官位を剥奪して「遠流の刑」に処するよう迫った。
・遠流の刑 
 都を遠く離れた、伊豆・安房・常陸・佐渡・隠岐・土佐、6か国の
    いずれかに流した


右大臣は、大后の苛烈すぎる反応に、告げ口したことを少し悔やんだ。

朧月夜の寵姫とはいえ、不義密通で遠流の刑とは過酷に過ぎる。

しかも、朱雀桐壺院臨終のとき、「をよろしく頼む」と強く言い渡されている。

自分の死後は、右大臣一派が宮廷を牛耳ることを見越してのことである。

生来やさしく、源氏に対しても温かく接している朱雀は、「遠流の刑」をためらっていた。

そのことに業を煮やした大后は、およそ350年前にさかのぼる白鳳期の持統天皇の例にならった。

「不義密通の罪で遠流の刑」はバランスが悪いと悟った大后は、源氏の「反逆罪」をでっちあげる。

後見している東宮を帝位につけるため、朱雀を倒そうと画策しているというのだ。

大津皇子大津皇子 草壁皇子 持統天皇 天武天皇

作者の紫式部はこの辺の歴史的事実を意識していたと、わたしは勝手に思っている。

それぞれの「人物像」と「相互関係」と「出来事」の構図が、きわめて似通っているのだ。

持統天武天皇の没後、自分の子だが平凡な草壁皇子を皇位につけたい。

そのために、亡くなったの子で、文武両道に優れかつ周囲の人望もあつい大津皇子を、「謀反が発覚した」として捕らえ、ただちに処刑した。


朱雀帝と光源氏、草壁皇子と大津皇子、天武天皇と桐壺帝、持統天皇と弘徽殿大后。

朱雀源氏草壁大津はともにの腹違いの兄弟である。

凡庸な生まれつきのたちと、英雄的な資質にめぐまれたたち。

しかし、たちは若くして母親を亡くしている。

たちは父・の没後、権力者になった母親に自らの意思と関係なく守られていた。

この件は、偶然にしては余りにも似ている。

ただし、史実の大津は処刑されるが、物語の源氏は気配を察して自ら都からほど近い須磨(神戸市)へ退去する。


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Amazon.co.jp 発言のひとつひとつの「真意」を尋ねられる為政者は大変だと思う。
しかし、菅義偉官房長官は政権の柱石というだけでなく、偏屈な「国家主義者」であり国際的にもその「歴史修正主義」を深刻に懸念されている安倍晋三氏の側近だからこそ、
くどいほどに厳しく問われなければならないペタしてね



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