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Channel: 吉備路残照△古代ロマン
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葵25朝顔の宮

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朝顔の宮 光源氏 葵の上 頭中将 朝顔の宮 桃園式部卿宮ももぞのしきぶきょうのみや 紫の上 桐壺院

なでしこ 撫子  秋の七草の一つ
○ 秋の野に  咲きたる花を  指(および)折り 
    かき数ふれば  七種(ななくさ)の花
萩の花、尾花、葛花、撫子の花、女郎花また藤袴、
朝貌(がお)の花      山上憶良  万葉集

   ◇   ◆   ◇   ◆   ◇   ◆   ◇

そうと分かると、頭中将葵の上の早すぎる死がますます惜しまれてならない。


源氏は、前庭の枯れた下草の中に咲いている龍胆(りんどう)と撫子を折らせた。

そして、夕霧の乳母である宰相の君(さいしょうのきみ)に、手紙を添えて大宮のもとに届けさせた。

○ 草枯れの  まがきに残る  撫子(なでしこ)を

      別れし秋の  かたみとぞ見る

枯れ果てて寂しくなった庭の垣根に、撫子の花が咲き残っておりました。秋に死に別れた方(葵の上)の忘れ形見(夕霧)を見るようです

夕霧のあどけない笑顔は、本当に可愛いらしいものです。

大宮は風に吹かれて散る木の葉のように流れ落ちる涙のため、しばらく源氏からの手紙を読むことができなかった。

○ 今も見て  なかなか袖を  朽(く)たすかな

        垣ほ荒れにし  大和撫子

今も、撫子(夕霧)を見てかえって袖を涙で濡らしております。垣根が荒れはて、生まれてすぐに母親(葵の上)に先立たれた撫子ですから


秋の夕のつれづれに、源氏は久しぶりに朝顔の宮に手紙をしたためた。

今夕のしみじみとした情趣を、朝顔の宮なら理解してくれると思ったからである。

朝顔の宮桐壺院の弟の桃園式部卿宮の姫宮で、葵の上とおなじく源氏のいとこ。

源氏が若いころから思いを寄せていた女君の一人である。




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