生霊とは、人間の霊魂が体外に出て動き回るもの
死霊とは、死者の霊魂が体外に出て動き回るもの
加持祈祷(かじきとう)
病気・災難などをはらうために行う祈祷orその儀式。象徴的器具を用いて、印を結び真言を唱える
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身籠っているうえに物の怪(もののけ)にとり憑かれた葵の上を、あだやおろそかにするつもりはない。
左大臣家の自分の部屋でも、験者(げんじゃ 加持祈禱を行う僧)を呼んで、御修法(みしゅほう)など加持祈祷をなんども行わせる。
そうこうするうちに物の怪(もののけ)や生霊などがたくさん現れて、それぞれに名乗りを上げた。
しかし、どうしても憑坐に乗り移らず、葵の上の身体にぴたりととり憑いたままの怨霊がただ一つあった。
*憑坐(よりまし) 神霊(しんれい)がよりつく人間。
特に、祈禱師が神霊を乗り移らせたり、託宣(たくせん)を述べさせたりする童子や婦女。人形が使われることもある
*怨霊(おんりょう) 自分が受けたひどい仕打ちに恨みをもち、祟る悪霊
その怨霊は、ほかの霊に比べて殊更にひどく葵の上を苦しめるわけではないが、厄介なことに片時も離れない。
すぐれた験者たちに調伏されない執念深さは、並の怨霊ではない。
*調伏(ちょうぶく) 祈祷によって悪魔や怨敵(おんてき)を下すこと
左大臣家では、どうせ源氏が通っている女たちのなかのだれかの怨霊だろうと見当をつけて、占師に占わせたが誰の怨霊か言い当てることはできなかった。
女房たちも、ひそひそ話をしている。
「あの六条御息所(ろくじょうみやすどころ)や二条院の女君などは、源氏の君がことのほかご寵愛のようですから、葵の上さまに対する恨みはさぞかし深いことでしょう」
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こんな意味の言葉があります。「戦争とは、ほんの数人の年寄りたちが温々とした部屋で計画をたて、大勢の若者たちが
寒々とした戦場で死んでゆくことである」