斎王代(さいおうだい) 京都御苑 現代の賀茂祭(葵祭)
近衛使代(このえづかいだい)と斎王代を中心に、約500人の行列が平安絵巻を再現する。
京都御所~下鴨神社~上賀茂神社まで約8キロを歩く
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源氏は賀茂祭の見物に出かけようと二条院にもどり、惟光(これみつ)に牛車の用意を申しつけた。
機嫌がいいのか、若紫(わかむらさき)に仕えている女童(めのわらわ)たちを大人扱いして喜ばせた。
「女房たちも、お出かけの準備をしてください」
それから、若紫が乳母(めのと)の少納言の手を借りて、かわいらしく着飾っているのを嬉しそうに眺めていた。
そして、豊かな黒髪をほめて和歌を一首。
少納言はありがたくて嬉しくて、涙している。
○ はかりなき 千尋の底の 海松房の
生ひゆくすゑは 我のみぞ見む
底知れぬ深い千尋(ちひろ)の海の底に生える海松(みる:海藻)のように、豊かに美しく黒髪が伸びてゆく。あなたの行く末は、私ひとりがお世話しましょう
若紫が年に似合わない、おしゃまな歌を返す。
○ 千尋とも いかでか知らむ 定めなく
満ち干る潮の のどけからぬに
千尋の海のように深い愛情をいわれても、どうして分かりましょう。満ちたり干いたりする潮のように、定めないあなたのお心ですもの
賀茂祭の見物にでかけると、禊(みそぎ)の日同様、物見の牛車が所狭しと立ち並んでいる。
馬場殿あたりで牛車を止めあぐね、「ここは上達部たちの車が多くて、騒がしい」とためらっていると、近くにおおぜいの女房たちが乗り込んでいる女車があった。
派手な着物の裾や袖口がこぼれている下簾(したすだれ)から一人の女が扇を差し出して、源氏の供の者を招いている。
「こちらに、お車をお止めになりませんか。場所をお譲りいたしましょう」
源氏は、「どこの物好きだろう」と思いながらも、見物するに申し分ない場所だから車を寄せた。
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今の政治状況が続けば、四六時中、警察が私たちを「監視」する社会がやってくるかもしれません。
例えば、警察「あなたを逮捕します」。あなた「理由は?」。
警察「それは秘密です」。まずは公務員から
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葵⑧我のみぞ見む
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