上賀茂神社と下鴨神社 (世界遺産)
住吉如慶(じょけい)画
「六条御息所と葵の上の車争い」 源氏物語画帖
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
「この網代車は、決して、そのように押し退けたりしてよいお車ではありませぬぞ」
網代車の従者たちが、葵の上の従者に手を触れさせない。
祝い酒を飲んで顔を赤らめている両家の若い従者たちは、たちまち喧嘩をはじめた。
年輩の前駆の者らが、「騒ぐでない」と叱りつけるが、とても収まるものではない。
*前駆(ぜんく・さきがけ) 行列の前方を騎馬で進み先導する人(orこと)
網代車は、斎宮の母の六条御息所(ろくじょうみやすどころ)が、日々の憂さ晴らしにもなろうかと、お忍びで出かけてきたのである。
身分を気づかれまいとしていたが、自然と分かってしまった。
葵の上の従者たちが悪態をつく。
「六条御息所が、なんだ。源氏の君を笠に着ているつもりだろうが、ただの愛人のひとりではないか。こちらは、本妻の葵の上さまだぞ」
なかに源氏の従者もいたが、「お気の毒に」とは思いながら仲裁するのも面倒なので黙っている。
そしてとうとう、網代車を押しのけて葵の上一行の牛車を割り込ませた。
うしろに押しやられて、御息所は何も見えなくなった。
物見ができなくなった悔しさはもとより、お忍びの姿が自分と知られてしまったことが恨めしくて胸が煮えくりかえった。
牛車の踏み台なども、へし折られている。
御息所は、「どうして、こんな所へでて来たのだろう」と後悔したがすでに後の祭。
見物しないで帰ろうとしたが、牛車がひしめいて一条大路へ抜ける隙間がない。
そのとき、「行列が来たぞ~」と人々の叫ぶ声が聞こえた。
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「あなたは消費税増税の先送りに賛成ですか、反対ですか。(私は一年半先送りしますよ)」。こんな子供だましの甘言で、選挙に勝てると思っている。
野党には、安倍政治の象徴のような「特定秘密保護法」と
「集団的自衛権」を争点にしてほしい
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葵④悲惨!!六条御息所
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