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Channel: 吉備路残照△古代ロマン
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⑪ヤマタノオロチ退治

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$吉備路残照△古代ロマン-やまたのおろち  『素戔嗚尊(すさのおのみこと) 出雲の簸川上(ひのかわかみ)に 八頭蛇(やまだのおろち)を退治し給う図』 月岡芳年画 島根県立古代出雲歴史博物館蔵


スサノオアシナヅチの返答を聞くと、クシナダヒメを櫛(くし)に変えて、自分の角髪(みずら:髪全体を中央で二つに分け、耳の横でそれぞれ括って垂らす)に差した。

それから、老夫婦に指示した。

「できるだけ強い酒を造ってほしい。それから、垣根を張りめぐらせて八つの門を構えよ。門ごとに台を設えて、その上になみなみと酒を注いだ酒樽を置いて、待っていよ」

準備を整えて、隠れて待っていると、あたりの様子が一変。

空には不気味な黒雲が垂れこめ、稲妻が光り、雷鳴が轟いた。

地鳴りがして、大木の裂ける轟音が聞こえたかと思うと、四方の山々が崩れ落ちる。

と同時に、八つの鎌首をもたげた、凄まじい形相の巨大なヤマタノオロチが姿を現した。

ひとたび息を吐けば、それは嵐となり、大きな岩が飛んでいく。

スサノオは、その様子を息を殺して見つめていた。

ほどなく、オロチは酒の匂いに気がついたのか、地を這い空を窺いながら、匂いの出所を捜している様子。

酒の匂いに釣られるように、酒樽の方へ巨体を動かしていった。

それから、八つの頭をそれぞれ八つの酒樽につき入れ、飲み始める。

赤い目をさらに充血させ、がぶがぶと喉を波打たせながら8つの酒樽を飲みほしてしまったオロチは、したたかに酔いつぶれ、大いびきをかいて寝てしまった。

その時を待っていたスサノオは、足音を忍ばせてオロチに近づき、十拳釼(とつかのつるぎ)に手を掛ける。

そして、オロチの八つの頭をばらばらに斬り落とした。

胴体から、大量の血が吹き出す。

血の海に、オロチの八つの首がごろんごろんと転がった。


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世界遺産としての正式名称は、「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」

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