「須佐之男命」(スサノオノミコト) 歌川国芳画
どこかしら天のはるか高い所にあるとされる高天原と、地上にある出雲(島根県)とをストレートにつなぐ神がいる。
アマテラスの弟、スサノオだ。
アマテラスの孫、ニニギの降り立った高千穂(宮崎県)が天孫降臨の地ならば、スサノオが降り立った出雲は天弟降臨の地といえなくもない。
父のイザナキが黄泉の国からもどって禊祓いをしているとき、左目を洗っているとアマテラスが、右目のときツクヨミが、そして鼻を洗っているとスサノオが生まれた。
・黄泉の国(よみの国) 死者が住むとされる地下の国
・禊祓い(みそぎはらい) 罪や穢(けが)れを除いて心身を清める行為
イザナキはアマテラスに高天原を、ツクヨミに夜の国を、そしてスサノオに海原を統治するよう命じる。
アマテラスとツクヨミはすぐに命じられた場所に赴くが、スサノオだけはいっこうに出かけようとしなかった。
亡き母・イザナミのいる黄泉の国へ行きたいと大人になっても泣き叫ぶばかりで、天地に甚大な被害を与えた。
黄泉の国にイザナミを連れ戻しにいって穢れにまみれたばかりのイザナキは、烈火のごとく怒ってスサノオを追放した。
スサノオは、アマテラスに別れを告げてから黄泉の国へ旅立とうと、天の浮橋をわたって高天原へ向かった。
・天の浮橋(あめのうきはし) 天と地の境にある橋
だが、暴風雨の神でもあるスサノオが大きな足音を立てて近づくにつれて、山や川が鳴り響き大地がぐらぐら揺れ動くので、アマテラスは弟が高天原を奪いに来たと警戒、武装して待ち構えた。
スサノオは、「別れの挨拶に来ました。他意はありません」と弁明するが、アマテラスは信用しない。
そこで、スサノオは身の潔白を証明するため誓約の勝負を持ちかけた。
アマテラスは、誓約に応じた。
・誓約(うけい) あらかじめ定めた二つの事柄のどちらが起こるかによって、吉凶や正邪、また事の成否などを判断すること。(三省堂 大辞林)
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48グループではポスト前田敦子21をAKBの渡辺麻友19と島崎遥香19、SKEとAKB兼任の松井珠理奈16の3人に競わせているようですが、『前田敦子はキリストを~』の著者は、ぱるると予想しています。
昨年のレコード大賞あたりからまゆゆが事実上センターのようだが、まだ「絶対的エース」とは呼ばれていないのかな。
AKBのセンターから女優のセンターへ。
楚々とした佇まいは吉永小百合さんを彷彿としませんか。
7年ものあいだ背負っていたものを下したからか、表情が明るい。
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出雲神話④天弟降臨の地
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