富士山牛王宝印 (守り札)
「また、わたしが朝廷から五位尉(ごいのじょう)に任ぜられたことは、源氏にとって名誉なことではないでしょうか」
「力を尽くして平家を討ち朝廷から高い位を授かったのに、どういうわけか兄・頼朝に疎まれております」
「悩みは深く、嘆きは尽きません」
「もはや仏神の力にすがる以外、私のつらい気持ちを兄に伝える術はありません」
「そこで、諸神諸社の牛王宝印(ごおうほういん)の裏を用いて、わたしに野心のないことを日本国中の大小の神仏に誓い、何通も起請文(きしょうもん:契約を交わす際、それを破らないことを神仏に誓う文書)を書いて鎌倉へ送りました」
「それでも、お許しが出ません。わが国は神国です。神が偽りの誓いをお受けになるはずがありません」
「もう頼むところは他になく、広元殿の大きな慈悲を仰ぐばかりです。兄・頼朝にわたしの真情をお伝え願えませんでしょうか」
「わたしに邪心なきことを兄が認めて許してくれるならば、その善行は貴家の繁栄を子々孫々にまで伝えることでしょう」
「わたしも、数年来の苦しみや悩みが解け、ようやく心の安らぎを得ることが出来ます」
「手紙には、わたしの思いを全ては書ききれません。省略して認めました」
「義経、おそれながら謹んで申し上げます。
元歴2年6月5日 源義経進上 因幡守殿」
【名前は源義経の雨宿り伝説から由来】立山 純米大吟醸 雨晴 720ml【マラソン201211_食品】
¥2,730
楽天
習近平が仕掛ける尖閣戦争 (単行本・ムック) / 宮崎正弘/著
¥1,575
楽天
明日が投票日の選挙戦、勇ましい発言をしている候補者が受けているようだ。
日中関係は、いよいよ一触即発のところまで来た……。
↧
平家物語の群像 対立⑧腰越状(大江広元への手紙)そのⅢ
↧