Quantcast
Channel: 吉備路残照△古代ロマン
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1644

平家物語の群像 横笛⑥会えない寂しさ

$
0
0


$吉備路残照△古代ロマン-横笛堂  横笛堂 奈良法華寺


せめて時頼と同じ世界に身を浸しておきたいと仏門に入ってはみたものの、やはり会えない寂しさは、横笛の心を次第に弱らせていったのか、あまりにもはかない生涯を閉じた。

恋人を想いながら大堰川に身を投げたとも、病に倒れたとも言われている。

横笛にとって、時頼は人生の全てであった。


今日(9/1)の朝日新聞に、デヴィ・スカルノ女史の、インタビュー記事が載っている。

その中で、「恋をしている時が、生きている時」と発言しているが、その伝に従うならば、横笛と時頼はめぐり合って以来、ずっと「生きている」幸せなカップルということになる。

恋していない私など、死んではいないつもりだが、「生きてもいない」わけだ。
この感覚、分からないではない。

記事によると、スカルノ元インドネシア大統領第3夫人と俳優津川雅彦氏の「大恋愛」は、世間を大いに賑わしたそうだ。

この「事件」が終わってから、津川氏は女優の朝丘雪路さんと結婚している。
そして今、デヴィさんと朝丘さんはとても仲がいいとのこと。


『平家物語』のヒロインは虚実とりまぜて、王朝風の「はかなげな美人」に描かれている。

しかし、どういう顔立ちの美女なのかという具体的な説明はない。
都で一番の佳人、宮廷一の麗人という具合だ。




『平家』作者の趣味の範疇だから、どうでもいいことではあるが。

またヒロインたちは、男の意向に振り回されるばかりで、彼女たち自身の個性と意志はほとんど感じられない。

男の愛情を得ていっとき幸せな日々を送るが、後半生は失意のうちに西方浄土に憧れて出家することが多い。

『平家』で最も有名なヒロイン、祇王がいい例である。

また、この時代における「出家」の意味を考えておく必要がありそうだ。


池上彰と考える、仏教って何ですか?/飛鳥新社

¥1,365
Amazon.co.jp

仏教入門 (岩波ジュニア新書)/岩波書店

¥861
Amazon.co.jp

知識ゼロからの仏教入門 (幻冬舎実用書 芽がでるシリーズ)/幻冬舎

¥1,365
Amazon.co.jp

Viewing all articles
Browse latest Browse all 1644

Trending Articles