![$吉備路残照△古代ロマン-小督局の塚](http://stat.ameba.jp/user_images/20120703/08/asaborake/64/82/j/t02200163_0342025412059821566.jpg)
内親王の誕生を時の権力者に隠し通すことは不可能だろう。
「小督が行方をくらませたというのは、偽りだったのか」
憤激した清盛は、小督を捜しだすと、ただちに東山の清閑寺で尼にして、内裏から追放した。
時に、小督23。
出家はもとより望んでいたが、愛する者たちと生木を裂かれるように別れさせられるのは、やはり身に応える。
『平家物語』 によると、小督が内裏を去った悲しみのあまり高倉は亡くなった。
このあたり、『平家』作者は、またまた清盛を横暴な大悪人に仕立てている感がある。
史実は……、
治承元(1176)年 小督が範子内親王を生み、出家
治承2(1177)年 中宮徳子が言仁親王 (安徳天皇) を生む
治承3(1178)年 女房藤原殖子が守貞親王 (後高倉院)
女房少将局が惟明親王
女房按察典侍が潔子内親王を生む
治承4(1179)年 女房藤原殖子が尊成親王 (後鳥羽天皇)
を生む
勉強や仕事に役に立つそうですが……
こう書くと身も蓋もないが、高倉は、小督がいなくなった悲しみでこの世を去ったどころか、いたって元気だ。記録に残っているだけでも、3年ほどの間に、これだけの女性と子らがいる。
小督ひとりを、命をかけて愛していたわけでもなさそうだ。
元久2(1205)年 『明月記』 によると、藤原定家が、嵯峨で病に臥せている小督を見舞っている。
その後、小督の消息は杳として知れない。
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