源氏物語名場面㉝
紫の上 参
朝顔
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朝顔
源氏の従姉妹
■
朝顔と紫の上の父はともに皇弟で同格
(先帝と桐壺帝の関係性は不明)
一方
朝顔の母は正妻だが
紫の上の母は正妻ではない
🔲
朝顔は
父桃園式部卿宮逝去後
《*賀茂の斎院》を退いて実家の
【桃園邸】に戻り
叔母の女五の宮と暮らしている。
★
*賀茂の斎院
賀茂神社に奉仕する未婚の皇女or王女
伊勢神宮の「斎宮」に倣って設置
★
若い頃から
従姉妹の朝顔が気になっていた
源氏は
叔母女五の宮の見舞いに言寄せて
紫の上が不安になるほど
足繁く【桃園邸】を訪れた。
世間では
「とてもお似合い」と
正妻候補として噂しあっていた。
女五の宮も二人の婚姻を望んでいる。
そうした噂が
否が応でも耳に入るので、
紫の上はますます気がかりになった。
■
朝顔も、源氏に好意を寄せている。
だが
「奔放な女性遍歴」と
六条御息所など源氏を愛した女君たち
が「不幸な顛末」を迎えているので
妻になろうとは思わなかった。
源氏の求愛を拒み続ける一方
四季折々につけて
風流な便りを交わす関係を続けた。
朱雀帝の世から
《賀茂の斎院》を長く続けたため
朝顔は
婚期を逃して独身のまま出家する。
こうして
朝顔が物語の表舞台から
ひっそりと
消えたので紫の上は事なきを得た。
次回は、女三宮