源氏物語
49帖 宿木
薫24~26 匂宮25~27
中の君24~26 浮舟19~21 夕霧50~52
薫と浮舟
浮舟
故八の宮の末娘。
大君と中の君の異腹の妹。
薫と匂宮の二人に愛され苦悩の末
宇治川に入水するが
横川僧都に助けられて尼となる。
横川僧都のモデル
紫式部と同時代を生きた
『往生要集』の著者、恵心僧都源信。
弁の尼によると、先日、浮舟が、
「近いうちに亡き父八の宮のお墓参りをしたい」
と話していたそうだ。
そのことを伝え聞いた薫は、弁の尼に頼んだ。
「私も浮舟様と一緒に故八の宮のお墓参りをしたい。
その旨を、会われた際に伝えて下さい」
弁の尼が浮舟と会える機会が来たのだ。
そこに幸いにも薫が居合わせていたのである。
長谷寺への行き帰りの宿泊所として、浮舟は亡き父・八の宮の《山荘》を利用したのだ。
母の中将の君は都合で来られず、浮舟が一人で来ているので薫は気が楽だった。
弁の尼に、
「『私たち二人には前世からの御縁があるので巡り合ったのです』と伝えてください」
弁の尼は苦笑して、
「いつの間にできた御縁でございましょう。
まぁ、宜しゅうございます。
そのようにお伝えいたしましょう」
弁の尼が浮舟の部屋の襖を開けると、薫が浮舟に聞こえるような声で歌を詠んだ。
○貌かほ鳥の 声も聞きしに かよふやと
茂みを分けて 今日ぞ尋ぬる
顔も声も(恋しい大君に)似ているだろうかと
茂みをかき分けて今日は訪ねてきました
49帖『宿木』完
次回からは50帖『東屋』
名作映画案内204
原題*Duck Soup
我輩はカモである
1933年公開
監督*レオ・マッケリィ―
主演*マルクス4兄弟
★
財政難に喘ぐフリードニア共和国
はティーズデール夫人に援助を求めた。
彼女はルーファスを首相にする
という条件で承諾するが、
ルーファス首相は強引な手法で混乱を招く。
共和国乗っ取り
を企てていた隣国シルヴェニアの
大使トレンティーノは色仕掛けで夫人
に接近しつつ二人組のスパイを送り込む。
ルーファス首相が
二人を側近にしたので混乱に拍車が
かかってシルヴェニアと開戦状態に―。
68分