源氏物語
47帖 総角
薫24 匂宮25 大君26 中の君23
夕霧50 明石中宮42
若紫/紫の上関連系図
源氏の
〈永遠の女性〉藤壺宮は先帝の皇女、
〈理想の妻〉紫の上は先帝の皇子の姫宮。
ゆえに、紫の上は先帝の孫で藤壺宮の姪。
源氏にとって
特別な二人は、先帝の血脈に連なる。
桐壺帝は先帝の
「娘婿」ではあるが
【別王朝/征服王朝】なのか
どうかを系図は明示していない。
中の君は、最近急に大君が口にするようになった「薫君と結婚なさい」とは、こういうことだったのかと早合点して腹が立つやら情けないやら--。
薫もまた大君にこれほどキッパリと拒絶されたことがショックで、悄然として宇治を去った。
むろん大君への愛情が醒めたわけではない。
薫、
○ 山里の あはれ知らるる 声々に
とりあつめたる 朝ぼらけかな
山里の風情が身に染みる色んな物音に
さまざまな思いがないまぜになる夜明けです
大君の返歌、
○ 鳥の音も 聞こえぬ山と 思ひしを
世の憂きことは 訪ね来にけり
鳥の鳴き声も聞こえない山の中と思っていたのに
人の世のつらさだけは訪れるものですね
薫にしてみれば、大君の返歌は望みを持たせるものだ。
匂宮と中の君をなんとかして夫婦にすれば、大君は自分に嫁いでくれるのではないか。
男はとかく楽観的である。
薫は匂宮を誘って、明石中宮(匂宮の母)に気付かれないようそっと都を発った。
名作映画案内170
原題*Geliebte Clara
クララ・シュ-マン 愛の協奏曲
2008年公開
監督*脚本*ヘルマ・サンダース=ブラームス
主演*マルティナ・ゲデック/クララ・シュ-マン
★
ロベルト・シューマンの妻クララは、
ヨーロッパ各地でピアノ演奏をしていた。
そんな、ある日
新進作曲家ヨハネス・ブラームスと出会い
彼の情熱にほだされ魅かれてゆく--。
109分