源氏物語
45帖橋姫
45帖『橋姫』~最終54帖『夢の浮橋』
を《宇治十帖》と称する。
光源氏の孫の世代
薫:20~22 匂宮:21~23 大君:22~24
中の君:20~22 冷泉院:49~51
橋姫関連系図
帖名『橋姫』の由来
弁の君から
自分の出生の秘密を明かされた
薫が宇治を去る前に大君に贈った和歌。
○ *橋姫の 心を汲みて 高瀬さす
棹のしづくに 袖ぞ濡れぬる
橋姫のようなあなたのお気持ちを察して、
舟人が棹の雫に 袖を濡らすように
私の袖も涙で濡れております
橋姫
「嫉妬の鬼」、「橋の守り神」など様々な伝承と性格をもつ。
宇治橋近くの『橋姫神社』に祀られている。
宇治に、きわめて高貴な血筋ながら世間から忘れ去られた宮家があった。
宇治八の宮(桐壺帝の第八皇子)で、源氏の年の離れた異母弟にあたる。
八の宮は、故・右大臣と弘徽殿大后が朝廷で権勢をほしいままにしていた頃、当時の東宮(第十皇子/のちの冷泉帝)追い落としのため、右大臣一派に利用されていた。
しかし須磨に都落ちしていた源氏が明石から帰京して政治の実権を握ると、右大臣側と見られていた八の宮を遠ざける。
東宮(皇太子)の話は、たちまち立ち消えになった。
八の宮には、大君(長女)と中の君(次女)がいる。
玉鬘の二人の娘たちも、
大君おおいきみと中の君なかのきみでした。
もちろん別人です。
厄介なことに
古文では、「普通名詞」が「固有名詞」の場合があります。
弘徽殿女御(第一夫人)など、
物語中に何人登場することやら--。
妻は、中の君を出産後すぐに亡くなった。
東宮になり損ねた八の宮は、この世に未練はなく剃髪したいと思っている。
名作映画案内143
鉄道員 ぽっぽや
1999年公開
原作*浅田次郎
監督*脚本*降旗康男
主演*高倉健/佐藤乙松
★
乙松は廃線間近の北海道のローカル線
幌舞線の終着駅で長年、駅長を務めてきた。
定年を迎える彼は
《ぽっぽや人生》を振り返った。
ひとり娘と妻を亡くした翌日も、駅に立った。
どんな時も、真面目に仕事に取り組んだ。
そんな乙松の前に可愛い少女が現れ、
その少女に亡き娘・雪子の面影を-。
112分