源氏物語
39帖夕霧
源氏50 紫の上42 落葉の宮(女二の宮)26
夕霧29 雲井の雁31 秋好中宮41 一条御息所
朱雀院53 致仕大臣(頭中将)52
小野梅園
髄心院
【小野の里】には
聖徳太子が隋に派遣した小野妹子や
美人の象徴で歌人の小野小町が住んでいた。
【隋心院】には
小町に恋して〈百夜通い〉を誓い99日目に死んだ
伝説の深草少将らの貴族から送られた恋文を埋めた
《文塚》、小町が化粧した《小町化粧井》等が残っている。
一行だけだが、皇女らしい鷹揚な筆跡に心を奪われた夕霧はますます落葉の宮に会いたくなって頻繁に手紙を届けた。
ほどなく妻の雲井の雁が二人の仲を怪しむようになる。
夕霧はすぐにでも【小野の山荘】を訪れたいが、雲井の雁の目を気にして出かけられずにいる。
八月二十日頃になってやっと、夕霧はあたかも《小野の里》辺りの秋の風情に誘われてかのように呟いた。
雲井の雁に聞こえるようにである。
「比叡山の律師が久しぶりに山から下りて来られる。
物の怪に取り憑かれておられる一条御息所のことで御相談しなければ--」
《小野の里》への道のりはさほど草深くはないが、辺り一面の秋寂びた気配は都では味わえない情趣があった。
一条御息所の簡素な【小野の山荘】の佇まいは、都の善美を尽くした貴族の【邸宅】よりもよほど奥ゆかしく上品である。
あちらこちらに小柴垣が趣味よく造ってある。
【寝殿】の東の*放出に《修法の壇》を設えて、御息所は北廂に落葉の宮は母屋に住んでいた。
放出はなちいで
寝殿造で、寝殿または対屋から張り出した部屋
名作映画案内88
ゼロの焦点
1961年公開
原作*松本清張「同名長編推理小説」
脚本*橋本忍&山田洋次
監督*野村芳太郎
主演*久我美子/鵜原禎子
高千穂ひづる/室田佐知子
有馬稲子/田沼久子
西村晃/義兄 南原宏治/鵜原憲一
加藤嘉/室田儀作
★
連合国軍占領下
新婚7日目、
禎子は上野から金沢へ旅立つ憲一を見送るが
帰る予定日になっても憲一は戻ってこない。
義兄が憲一を捜すため金沢を訪れるが
青酸カリ中毒で謎の死を遂げた。
憲一は、
広告会社に勤務する前は巡査で、
売春婦の取り締まりに当っていたことがあった。
義兄の殺害犯として売春婦らしい女が目撃されている。
禎子は、
憲一が親しかった室田社長の会社で売春婦独特の
アクセントの英語を使う受付嬢がいたことを思い出した。
95分
2009年、犬童一心監督、広末涼子主演により再映画化。