源氏物語
37帖横笛
源氏49 紫の上41 女三の宮23 夕霧28
明石女御21 雲井の雁30 女二の宮25
薫1柏木*女三の宮 匂宮2今上帝*明石女御
横笛関連系図
源氏は
柏木の一周忌を盛大に営んだ。
*致仕大臣は感謝し悲しみを新たにする。
夕霧は遺言に従って*落葉の宮の世話をしている。
一条御息所から柏木遺品の「横笛」が夕霧に届いた。
◇
*致仕大臣/系図では〈前の太政大臣〉
*落葉の宮/系図では〈女二の宮〉
以後、それぞれ致仕大臣及び落葉の宮で通します。
今もたくさんの人々が柏木の夭折を悲しみ、惜しんでいる。
源氏は以前から、さほど親しい間柄ではなくても信望のある人物が亡くなると心から哀悼の意を表していた。
まして柏木は度々【六条院】を訪れていたし、源氏はそれなりに柏木を評価していた。
〈女三の宮との密事〉のことがあっても、哀悼の意は強い。
一周忌には大勢の優れた僧侶を招いて誦経などをさせた。
幼い薫を抱くと不憫でならないので、黄金を百両も布施する。
事情を知らない致仕大臣は恐縮して受け取った。
夕霧は独自で供養をするとともに源氏の営む大掛かりな法要を熱心に手伝った。
また柏木から、「自分の死後、面倒を見てほしい」と頼まれていた落葉の宮を見舞おうと【一条邸】に出かける。
名作映画案内
原題*Egon Schiele: Tod und Madchen
エゴン・シーレ 死と乙女
2016年公開
監督*脚本*ディーター・ベルナー
主演*ノア・サーペトラ/エゴン・シーレ
★
ウィーン近郊で生まれ
28歳で早逝した異端の画家エゴン・シーレの伝記。
数多の浮き名を流したシーレにとって特別な
存在の二人の女性との濃密な日々を描く。
1910年、
『ウィーン美術アカデミー』を退学、《新芸術集団》
を結成して妹ゲルティの裸体画で頭角を現す。
ゲルティは16歳で近親相姦的関係にあった兄を支えるが、
クリムトから17歳のヴァリを紹介されたシーレは彼女と同棲。
幼児性愛者などと誹謗中傷されたが、ヴァリをモデル
に数々の名画を発表している頃に第1次世界大戦が--。
109分